Cisco、動画配信システムのExtendMediaを買収 IP動画配信事業を強化
Ciscoが通信業者向け動画配信CMSを手掛けるExtendMediaを買収する。動画をネットTVやタブレット、スマートフォンなどさまざまな端末に配信する取り組みを強化する狙いだ。
米Cisco Systemsは8月26日(現地時間)、コンテンツ事業者向け動画配信システムを手掛ける米ExtendMediaを買収すると発表した。IP動画配信事業の強化が狙い。買収総額などの詳細は公表していない。取引は同社2011年度上期(2010年8月〜2011年1月)中に完了する見込みとしている。
ExtendMediaは1991年創業のマサチューセッツ州ニュートンに拠点を置く非公開企業。コンテンツプロバイダーや通信業者に向けて、動画の取り込みから配信、販売までを管理するIP動画配信サービスシステムを提供している。同社の「OpenCASE」は、PC、AndroidやiOSをはじめとするスマートフォンプラットフォーム、iPadなどのタブレット、ソニーのプレイステーション 3(PS3)、インターネットテレビ、CATVなど、さまざまな端末向けの動画配信を可能にする。同ソフトでは、広告ベース、オンデマンドベースなどでの収益システムも構築できる。同ソフトは、AT&T、Bell Canada、Hewlett-Packard、SanDiskなどに採用されている。
この買収により、Ciscoはインタラクティブでパーソナルな、高品質のビデオ体験を作り出すシステムをコンテンツプロバイダーに提供できるようになり、IPビデオサービス市場での地位を強化できるとしている。ExtendMediaのソフトウェアはCiscoのIP動画配信システムに組み込まれ、同社の次世代ビデオアーキテクチャの主要コンポーネントとなる。ExtendMediaの従業員は、Service Provider Video Technology Groupに統合される。
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