日本IBMと東芝、PCの制御システムを共同開発 消費電力を3割減
日本IBMのソフトウェアと東芝の法人向けPCを組み合わせて開発した省電力システムは、PCの平日9〜20時の消費電力を約47%削減し、一日当たり約3割削減するという。
日本IBMと東芝は9月21日、ネットワーク経由でPCの省電力設定を行うシステムを開発したと発表した。PCの利用状況に応じて個別で省電力設定を制御することで、業務生産性を維持しながらPCの平日9〜20時の消費電力を約47%削減し、一日当たり約3割削減するという。東芝は、新システムに対応した法人向けPCを今年度中に発売する。
東芝の法人向けPCと、日本IBMの管理ソフトウェア「IBM Tivoli Endpoint Manager」(TEM)を連携させる取り組みの一環として開発した。専用ソフトを導入した東芝製PCに対し、日本IBMのTEMサーバからネットワーク経由で省電力設定やピークシフト設定を制御。同時にPCの消費電力を実測し、データをTEMサーバへ集めることで、省電力効果を可視化するという。
両社が実施した新システムのテスト運用(8月22日〜9月7日)では、ユーザーグループごとのPCの利用傾向に応じた省電力設定を、管理者がネットワーク経由で制御した。管理業務の割合が多い利用者のPCには積極的な省電力設定を行う一方、画像解析などを行う利用者のPCにはディスプレイの輝度を高くするなどの個別設定を行うことで、PC1台当たりの消費電力3割減と、ユーザーの利便性を両立させたという。
両社は今後、今回発表した省電力システムの機能拡張や、東芝の法人向けPCとTEMの連携によるセキュリティシステムの機能拡張、可用性の向上、各種機器への対応、IT資産管理システムやビルマネジメントシステムとの連携によって、「業務と結びついた全社規模での最適制御を可能とする広範な管理運用ソリューションへの展開」を目指す。
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