iPhoneロック被害にAppleがコメント、「iCloudは破られていない」
AppleのiPadやiPhoneが何者かにハッキングされて身代金を要求されたという訴えが相次いでいる問題について、Appleがコメントした。
オーストラリアでAppleのiPadやiPhoneが何者かにハッキングされてロックがかかり、身代金を要求されたという訴えが相次いでいる問題で、Appleは5月28日、「iCloudが破られたわけではない」とするコメントを報道各社に寄せた。
この問題では主にオーストラリアに住むユーザーから、「突然iPadにロックがかかり、100米ドル/ユーロを要求された」などの苦情が殺到。被害者の端末は、紛失したり盗まれたりした場合の「iPhoneを探す」機能が作動してロックがかかった状態になっていると思われる。
iPhoneを探す機能はAppleのクラウドサービスであるiCloudが使われていることから、1つの説として、iCloudの脆弱性が悪用されたのではないかという憶測も飛び交っていた。
しかし米ZDNetや英Registerによると、Appleは「今回の事案はiCloudが破られたわけではない」とするコメントを発表。「影響を受けたユーザーはできるだけ早くApple IDパスワードを変更する必要があり、同じユーザー名とパスワードを複数のサービスで使い回すのは避けなければならない。さらに手助けが必要なユーザーはAppleCareか地元のApple販売店に連絡してほしい」と述べている。
原因を巡っては、別の場所から流出したパスワードを使ってユーザーのiCloudアカウントが乗っ取られた可能性や、オーストラリアのISPや携帯電話事業者がDNSポイズニングや中間者攻撃を受けてハッキングされた可能性なども指摘されている。しかし現時点ではどの説も憶測の域を出ておらず、何が起きたのかは分かっていない。
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