Google、「モバイルYouTubeの視聴者数はどの米CATV局よりも多い」
Googleによると、米国在住の18〜49歳の年齢層では、YouTubeの視聴者数はモバイルだけでどのCATV局よりも多いという。また、モバイルYouTubeでの1セッション当たりの平均視聴時間は前年同期比5割増の40分になった。
「YouTubeの米国における視聴者数は、モバイルだけでも米国のどのCATV局よりも多い」──。米Googleのオミッド・コーデスタニCBO(最高業務責任者)は7月16日(現地時間)、同社業績発表後の電話会見でそう語った。
具体的にどのような調査によるものかなどは言及しなかったが、これは米国在住の18〜49歳の年齢層での数値という。
また、テレビをつけるようにYouTubeのトップページから動画視聴を開始するユーザーの数が前年同期比で3倍になったとし、「われわれはデジタル時代のテレビ体験を改革する」と語った。
同氏によると、モバイルYouTubeでの1セッション当たりの動画再生の平均時間は前年同期比50%増の40分以上。YouTubeで「TrueView」などの動画広告を出す広告主の数は40%以上増加し、広告主の上位100社の広告費は60%以上増加した。
また、YouTubeで年収10万ドル(約1240万円)以上を得るYouTubeチャンネルの数は前年同期比5割増しという。例えばPewDiePieというYouTubeチャンネルを運営しているスウェーデン在住のフェリックス・シェルベリ氏の場合、2014年のYouTubeからの収入は370万クローナ(約9億円)だった。
Googleの業績発表後の電話会見ではほぼ毎回、YouTubeの収益性についての質問が出る。今回も最後の質問がYouTubeの売上高についてだったが、ルース・ポラットCFO(最高財務責任者)はYouTubeの好調さを繰り返しつつも、「ご承知のようにGoogleは製品別の収益は発表しない。われわれは技術インフラを当社全体の製品をサポートするコアな戦略的資源とみている」と語った。
Googleは5月、ユーザーを広告主のオンラインショップに直接誘導する新しいYouTubeの動画広告「Trueview Shopping」を発表した。また、業績発表の前日には、モバイル検索の広告に購入ボタンを表示するなど、幾つかの取り組みを発表した。
電話会見の録音は公式YouTubeチャンネルで再生できる。
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