顔認識で在席やのぞき込みを自動検出――キヤノンITSが「テレワークサポーター」を開発
キヤノンITソリューションズが、テレワークに従事するスタッフの労務管理や本人確認、のぞき込み防止などに活用できるクラウドサービス「テレワークサポーター」を開発した。2017年2月から提供する。
キヤノンITソリューションズ(以下キヤノンITS)が12月6日、在宅勤務やリモートワークなどのテレワークを支援するためのクラウド型サービス「テレワークサポーター」を発表した。2017年2月から販売を開始する。
テレワークサポーターの特徴は、カメラの映像から勤務状況を自動検出できることで、キヤノン独自の顔認証技術により、本人の在席と離席を自動判別する。顔認識はローカル環境で行っており、映像は管理画面には送られない仕様だが、カメラの画像は一定間隔で静止画で記録し、管理画面に送付しており、勤務状況の証跡として残している。
またなりすましやのぞき込みなども検出可能で、本人以外がPCの前に座っていたり、PCの画面をのぞき込んだりしていると、勤務管理者に通報し、同時に画面をブラックアウトさせる、といったこともできる。こうした問題発生時には、不正利用者のカメラ画像と、その時のPC画面のスクリーンショットも記録しており、誰がどんな画面をのぞいたか、といった情報をあとから参照できる。
ユーザーがタスクに費やした時間を細かく記録する機能と、それを在席時間などと合わせてグラフ化する機能などもあり、テレワークを導入する企業の「勤務実態が把握しにくい」「情報漏えいが不安」といった課題の解決に活用できるとしている。
すでにイグアスおよびエヌエムシイが評価導入に協力しており、社外で働くユーザーから評価されているという。
ライセンス価格は初期費用が1社あたり2万円、1アカウントは月額2000円から用意している。10ユーザー年間ライセンス使用料は24万円、30ユーザー年間ライセンス使用料が68万4000円(1アカウント月額1900円)、50ユーザー年間ライセンス使用料が108万円(1アカウント月額1800円)、100ユーザー年間ライセンス使用料は192万円(1アカウント月額1600円)。
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