印刷だけでなくスキャナー機能も備えた「複合機」があると写真や書類の印刷だけでなく、資料をスキャンしたりコピーしたりなど、テレワーク環境で活躍します。
今回は家庭向けのインクジェット式複合機から、1万円台で購入できるモデルに注目。製品選びのポイントを紹介します。
複合機はいわば“多機能プリンター”ですから、しっかりチェックしたいのはやはり印刷機能。主なきれいに印刷できる目安になるのが、インクの「色数」と「種類」です。
色数は多いほど、多くの色を再現できるようになるので、滑らかで鮮やかな印刷ができます。4色から6色の製品があり、低価格帯では4色の製品がほとんどです。写真をきれいに印刷したいなら、できれば色数が多い製品を選びましょう。
インクには、「染料インク」と「顔料インク」があります。染料インクは発色がよく、専用紙を使うことで写真がきれいに仕上がるので、おもに写真を印刷するのに向いています。顔料インクは耐水性がありにじみにくいのが特徴で、黒のみが顔料インクという製品が多く、おもに文章の印刷に適しています。
インクカートリッジには「独立型」と「一体型」があります。
独立型は本体側のヘッドにインクタンクを設置するタイプで、インクは色ごとにカートリッジが分かれています。インク切れになった色のみ交換でき、インクコストを抑えることができます。
一体型は複数の色のインクタンクとヘッドがセットになっているタイプです。1色だけインクが切れてもすべて交換することになりますが、ヘッドごとインク交換するのでインク詰まりの心配が少なく、印刷頻度が少ない人にはおすすめです。
複合機は印刷、スキャナー、コピーのほか、FAXや自動両面印刷などの機能を備えた製品もあります。
低価格なモデルでは省かれていることもあるので、予算内で必要な機能があるか確認が必要です。低価格モデルでも自動両面印刷に対応していると便利ですので、ぜひチェックしてみて下さい。
また複合機はパソコンと組み合わせて使う機会が多いと思いますが、無線LAN(Wi-Fi)に対応し、スマートフォンやタブレットから印刷できるとさらに便利です。
キヤノンの「PIXUS TS3330」は、スキャナーとコピー機能を備えたインクジェット複合機です。
一体型の4色インクモデルで、黒には顔料インクを採用。写真も文字もきれいに印刷することができます。
スマホなどの写真を直接印刷できるダイレクトプリントにも対応しています。本体のみは7000円前後、インクセットは1万円前後で販売されています。
日本HPの「HP ENVY 6020」は、スキャナーとコピー機能を備えたインクジェット複合機です。
一体型の4色インクモデルで、黒には顔料インクを採用しています。
スマホからのダイレクト印刷のほか、自動両面印刷にも対応しています。直販価格は1万1800円です。
エプソンの「カラリオ EW-452A」は、スキャナーとコピー機能を備えたインクジェット複合機です。
独立型の4色インクモデルで、黒には顔料インクを採用しています。
スマホからのダイレクト印刷のほか、自動両面印刷にも対応しています。価格は9000〜1万5000円程度で販売されています。
キヤノンの「PIXUS TS6330」は、スキャナーとコピー機能を備えたインクジェット複合機です。
独立型の5色インクモデルで、3色の染料インクに加え、染料と顔料の黒インクを使用します。スマホからの印刷や自動両面印刷に対応。前後2カ所に給紙口があるので、サイズの違う用紙をセットするなど便利に使えます。
本体のみで1万7000円前後、インクセットの場合2万円台で販売されています。
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