パソコン操作に「マウス」が欠かせないという方は多いと思います。しかしマウスではなく、「トラックボール」という選択肢もあります。
トラックボールのメリットやデメリット、そしておすすめのトラックボール製品を紹介します。
パソコンをマウスで操作する場合、マウス本体を手で移動させることで、画面のポインターを動かします。それに対して、トラックボールは埋め込まれているボールを指で動かしてポインターを操作します。
トラックボール最大のメリットは、操作に必要となるスペースが非常に狭くても済むことです。マウスのように本体を前後左右に動かす必要がないので、その分のスペースがいりません。
マウスは机の天板がガラスや鏡のように反射する金属などでは、思うように動かない場合があります。その点トラックボールは、使用する場所の素材に気を配る必要もなく、マウスパッドももちろん不要です。
トラックボールの操作は指先だけで行うので、手首も動かすマウスより腕が疲れにくいとも言われています。そうした点が人気の理由でもありますが、慣れるまでに個人差があるため、必ずしも楽に使えるかは一概に言えないでしょう。
トラックボールはボール部分をどの指で操作するかによって、いくつかの種類があります。中でも、最も主流と言えるのは、親指で操作するタイプと、人差し指と中指で操作するタイプの2種類です。
親指操作タイプは人差し指と中指(ホイール操作を含む場合は薬指も)でクリック操作を行うので、マウスに近い感覚で操作できます。そのためマウスからの乗り換えの場合は、慣れるのが早いでしょう。
人差し指・中指操作タイプは、親指よりも器用な指でポインティング操作をしますので、親指操作タイプよりも繊細な操作が可能となります。親指タイプよりも、操作に慣れるのには時間がかかるかもしれませんが、親指操作タイプよりも圧倒的に快適という声も聞かれます。
また、左右対称型のモデルもあり、左利きの方にもおすすめできるのも人差し指・中指操作タイプの特徴です。
操作に慣れる必要があること以外にも、トラックボールの注意点はあります。トラックボールは、定期的にボールを取り外して掃除をする必要があるのです。ポインターが思ったように動かない、といった状況を避けるためには大事な作業です。
過去にはマウスも底面にボールを配置した機械式のものが主流であったため同様の掃除が必要でしたが、現在はボールが無い光学式ですので、こうした掃除は必要はありません。
ちょっとした手間とも思えるこの作業も、一度トラックボールを好きになってしまったら、愛車の洗車などと同じように、お気に入りの道具を愛でるような楽しみになる、とも言えるのではないでしょうか?
トラックボール入門に最も適したモデルといえるのが、ロジクール「M570T」です。操作性が快適で愛用者がとても多い製品です。
スクロール用のホイールはもちろん、ブラウザの「進む」「戻る」の操作に使用できるボタンも装備。それほど主張しない小さなボタンですので、別に使わないよという場合でも誤操作の心配がないのがうれしいポイントです。
親指操作トラックボールの名機「M570」の系譜を継ぎ、数々の改善を加えたモデルがロジクール「MX ERGO」です。
最大のポイントは傾斜角度を調節し、自分好みの角度にできること。調節可能なヒンジによって、0度〜20度の間で最適な角度を選べるので、手の位置をより自然にし、快適性を高められます。モードボタンを本体に備え、手元でカーソルの速度と精度を変更することもできるようになりました。
ロジクールの「M575」は「M570」の後継モデルです。ボタン配置などの微調整を行うことで使用感を向上させたほか、またセンサー解像度を最大2000dpiに高め、よりきめ細かい操作が可能になりました。
カラーバリエーションはブラック、オフホワイト、グラファイトの3色。パソコンとのワイヤレス接続は、USBレシーバーを用いた2.4GHz帯無線接続およびBluetooth接続の双方をサポートしています。
Kensington(ケンジントン)の「Pro Fit Ergo Vertical」(K75264JP)は、手首と前腕部に負担のかからないエルゴノミクスデザインを採用したトラックボール。計9ボタンを備え、専用ソフトでさまざまな機能を割り当てできます。
カラーはブラックに加え、ホワイトも用意。ワイヤレスモデルのほか、USBケーブルで接続する有線モデル(K75254JP)もあります。
エレコム「M-HT1DRBK」は、直径52mmの大型ボールを採用した人差し指・中指で操作するトラックボール。低反発素材のパームレストを本体上面部に採用し、長時間の操作による手首への負担を軽減しているのも特徴です。
大型ボールの搭載により、一度の操作でポインターをより広範囲に動かせることが可能です。指2本でポインターを動かすタイプならではの、自在な操作感が特徴です。8個ものボタンを備え、さまざまな操作を割り当てることもできます。
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