テレワークや在宅(遠隔)学習が広がるにつれて、自宅のネット機器とインターネットの橋渡しをする「Wi-Fi(無線LAN)ルーター」に注目が集まっています。どのようなルーターが人気を集めているのでしょうか。
この記事では、2020年10月30日時点において、Amazonや楽天市場などの売れ筋ランキングをもとに、おすすめのWi-Fiルーターをピックアップして紹介します。選ぶ上で参考になれば幸いです。
家庭用ネットワーク機器の世界的な大手企業である「TP-Link(ティーピーリンク)」が販売するWi-Fi 5ルーター「Archer A10」は、多くの光/CATVインターネットを使う上で十分な性能を備えていることから人気を集めている製品です。税込みの実売価格は7000円(縦置きスタンドなし)〜8000円程度(縦置きスタンド付き)です。
手元にPCがなくても、専用アプリ「Tether(テザー)」をインストールしたスマートフォンで初期設定から日頃の管理まで手頃にできます。たくさんのWi-Fiデバイスがつながっている場合でも、バランス良く通信を振り分けてストレスを軽減できる「エアタイムフェアネス」も魅力です。3年の製品保証、日本語のサポートも用意されているので、使い初めてからも安心です。最近普及が進む「IPoE」という規格を使った接続サービスにも対応しています。
古くからWi-Fi機器を取り扱う日本メーカー「バッファロー」が販売するWi-Fi 5ルーター「AirStation WSR-1166DHPL2」は、同社のWi-Fi 5ルーターとしてはエントリー製品という位置付けです。税込み実売価格が4000円(簡易パッケージ版)〜5000円(通常パッケージ版)程度と、手頃なことが魅力です。
Wi-Fiの通信速度はと少し控え目ですが、有線WAN/有線LANポートは全て1Gbps対応となっているので、1Gbps対応の光/CATV回線のパフォーマンスを最大限引き出せます。IPoE規格を使う接続サービスにも対応しています。
「Wi-Fiは少し遅くても、有線LANはある程度スピードが欲しい」という人にもおすすめです。
光インターネット用ルーターの納入実績もある日本メーカー「NECプラットフォームズ」が販売するWi-Fi 5ルーター「Aterm WG1800HP4」は、同社のWi-Fi 5ルーターとしてはミドルレンジ製品という位置付けです。税込み実売価格は5000〜6000円となります。
NECプラットフォームズの独自技術が多く盛り込まれていることが何よりの魅力で、コンパクトな割に電波の届く範囲が広いこと、アンテナを内蔵していながらも全方向に電波が行き届きやすいことなど、コンパクトな割にWi-Fiルーターとしての性能が高いことが魅力です。
接続中のデバイスを可視化して管理できる「見えて安心ネット」や、買い換える前のWi-Fiルーターの設定を引き継げる「Wi-Fi設定引越し」など、安心・便利機能も充実しています。Wi-Fiの通信速度はと少し控え目ですが、有線WAN/有線LANポートは全て1Gbps対応で、IPoE接続にも対応しています。
最近のノートパソコン、タブレットやスマートフォンでは、Wi-Fi 5よりも高速な「Wi-Fi 6」に対応するルーターも増えています。
日本の大手パソコン周辺機器メーカー「アイ・オー・データ機器」が手がけるWi-Fi 6ルーター「WN-DAX3600XR」は、有線WANポートと有線LANポートが共に10GBASE-T(10Gbps)に対応していることが特徴です。税込み実売価格は2万5000〜2万8000円程度と、少し値が張るようにも見えますが、10GBASE-T対応かつWi-Fi 6対応のルーターとして見ると手頃です。
データのやりとりを支えるCPUは4コアとし、ルーター自体の性能によって通信が遅くなるのを防いでる他、ビームフォーミング(※1)に対応しないWi-Fi機器に対する電波を最適化する独自機能も備えています。サポートも手厚く、3年保証も付いてきます。IPoE接続や、WPA 3によるWi-Fi暗号化にも対応しています。
(※1)特定のWi-Fi機器に向ける電波を強くする仕組み。本来は親機(ルーター)と子機(パソコン、スマホ、ゲーム機など)の両方が対応していないと使えません
日本の大手パソコン周辺機器メーカー「エレコム」が手がけるWi-Fi 6ルーター「WMC-X1800GST-B」は、スペックを厳選することで手頃な価格を実現したモデルです。税込み実売価格は1万〜1万3000円程度です。
グループ企業でアンテナの老舗メーカー「DXアンテナ」の協力のもと、内蔵アンテナながらも広範囲に電波を広げられることが特徴です。同社のメッシュ技術「e-Mesh」の親機または子機として利用することもできるため、広い家や階数の多い家では、別売のe-Mesh子機を用意すればエリアを容易に広げられます。
トレンドマイクロのセキュリティ「Smart Home Network」を最長5年間使えるライセンスも付帯するため、「ネットの入り口」段階でのセキュリティもバッチリです。IPoE接続や、WPA 3によるWi-Fi暗号化にも対応しています。
バッファローのWi-Fi 6ルーター「AirStation WSR-5400AX6」は、同社のWi-Fi 6ルーターとしては「プレミアムモデル」という位置付けです。ボディーカラーをマットブラックとシャンパンゴールドから選べることも魅力です。税込みの想定販売価格は1万6000円程度です。
Wi-Fi 6ルーターとして見ると5GHz帯のWi-Fiの能力を高めていることが特徴で、最大で4803Mbpsで通信できます。子機との電波強度をチェックして、2.4GHz対応と5GHz帯を自動で切り替えさせる「バンドステアリングLite」も搭載しています(※2)。他社製を含め、古いルーターの情報を簡単な操作で引き継ぐ機能も搭載しています。デジタルアーツのWebフィルタリングサービス「iフィルター for BUFFALO」を60日間無料で使える特典も付いています(60日経過後は有料です)。IPoE接続や、WPA 3によるWi-Fi暗号化にも対応しています。
(※2)5GHz帯と2.4GHz帯のSSID(アクセスポイント名)を統一している場合に利用できます。ただし、子機側の設定によっては期待通りに切り替わらない場合があります
広い家あるいは階数の多い家を想定して、メッシュ(網の目)状に子機を配置してWi-Fiネットワークを構築する「メッシュWi-Fi」が最近増えてきました。
「Wi-Fiエクステンダー(無線LAN拡張器)」「リピーター」と呼ばれる機器とは異なり、メッシュWi-Fiの場合は親機と子機、子機同士が協調して電波強度を調整するので、エリアをより広げやすいことがメリットです。
TP-Linkの「Deco M4」は、Wi-Fi 5対応メッシュWi-Fiシステムです。税込みの実売価格は単体(1台)が7000〜8000円程度、2台セットが1万〜1万1000円程度、3台セットが1万7000〜8000円程度と、メッシュWi-Fiシステムとしては非常に手頃な価格であることが特徴です。Deco M4と組み合わせられる子機専用の「Deco M3W」も用意されています(税込み実売価格は4000〜5000円程度)。
Deco M4には有線WAN/LAN兼用の1000BASE-T(2Gbpsの有線LAN)ポートが2つ付いているため、メッシュ子機として利用する場合は離れた部屋にある有線LANデバイス(テレビやゲーム機など)をつなぐための「有線LANコンバーター」的な使い方も可能です。
インターネット検索大手である「Google(グーグル)」が自ら手がけたWi-Fi 5対応メッシュWi-Fiシステムです。有線WAN/LANポートを備える「ルーター(親機)」と、Googleアシスタントに対応するスマートスピーカー機能付きの「拡張ポイント(子機)」が用意されていて、税込み実売価格は、親機単体が1万9800円、子機が1万8150円、親子せっtが3万1900円となっています。
スマホから簡単にセットアップできることが特徴で、接続中のデバイス探知で通信速度をチェックしたり、優先接続設定を行えたりすることが特徴です。先述の通り子機はスマートスピーカー機能が付いているので、Googleアシスタントに対応するスマートデバイスの制御にも利用できます。WPA 3によるWi-Fi暗号化にも対応しています。(以下の仕様は親機のものです)
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