「梅酒」はその飲みやすさから老若男女問わず、幅広い層に親しまれているお酒と言えるでしょう。
飲食店や市販品を楽しむだけでなく、家庭で梅酒を作る人たちも数多くいます。今回はそんな身近なお酒である「梅酒」の中でも、比較的手軽に購入できるおすすめをご紹介します。
梅酒とは一般的に、6月ごろに収穫される青梅を蒸留酒に漬け込んで作るお酒のことです。
大きく2つのタイプがあり、梅とアルコール、糖類のみを使用してつくる「本格梅酒」と、人工酸味料や香料なども加えた「合成梅酒」に分けられます。
もともとは区別がなく単に「梅酒」とされていましたが、消費者の混同を招くといった問題が指摘されていました。そこで2015年、「本格梅酒」と表示できるよう日本洋酒酒造組合が自主基準を設けました。
梅の品種は非常に豊富。農林水産省によると、日本には約350種類もの梅が存在します。梅酒に使用される実梅で最も有名なのは「南高梅(なんこううめ)」です。
発祥は和歌山県みなべ町。この地で栽培されていた梅の中で最優良品種と認定された「高田梅」に対して、その認定調査に尽力した南部高校の竹中勝太郎教諭が「南部高校」と「高田」から名をとり、「南高梅」と命名した――とされています。なお、和歌山は梅の国内生産量の約6割を占めています。
そのほか、梅酒には「豊後(ぶんご)」「白加賀(しらかが)」「古城(ごじろ)」といった実梅が使われます。
梅酒は通常、梅の実1キロに対し、氷砂糖を1キロ、ホワイトリカーを1.8リットル使用します。ホワイトリカーを使うのは、無味無臭で、梅の風味をしっかりと引き立たせることができるからです。
もちろん、ほかのアルコールを原料として用いることもあります。代表的なものは、ブランデーやウイスキー、ジン、焼酎、日本酒などです。これによって、同じ梅酒といっても、まるで異なる味わいを楽しむことができます。
例えば、日本酒でつくった梅酒は、まろやかで、すっきりとした飲み口。好みに合わせていろいろと試してみてはいかがでしょうか。
テレビCMなどでもお馴染み、定番中の定番である梅酒がチョーヤ梅酒「紀州」です。チョーヤ梅酒はその名の通り、数多くの梅酒商品を製造していますが、これがスタンダードな本格梅酒といえるでしょう。
紀州産を中心に国産梅を100パーセント使用。ほとんどクセがなく、ロックやソーダ割りだけでなく、ストレートでもおいしく飲めます。また、漬け込まれている梅の実もそのまま食べられます。
アルコール度数は14度。価格は720ミリリットル入りで1100円前後です。
日本を代表するウイスキーの産地、サントリー山崎蒸溜所で作られた梅酒。ウイスキー樽で梅酒を熟成させ、隠し味にブランデーやラムをブレンドした点が特徴です。
アルコール度数は20%と、梅酒にしてはやや高めですが、ソーダ割りにすれば軽やかな口当たりに生まれ変わります。
価格は750ミリリットル入りで1500円程度です。
チョーヤ梅酒は約450基の貯蔵タンクに梅酒原酒を保有し、熟成期間に応じた商品を販売していま。中でも3年間熟成した古酒が、この「The CHOYA AGED 3YEARS」です。
梅は340グラムの南高梅のみを使用。甘くてまろやかな風味が特徴的で、飲んだ後には熟成特有の芳醇な香りと酸味が口の中に広がり、食後酒に最適な1本です。
アルコール度数は15度。価格は720ミリリットル入りで2400円程度です。
にごりタイプの梅酒で人気なのが、梅乃宿酒造の「あらごし梅酒」です。
日本酒で漬け込んだ梅酒の中に、奈良県西吉野産の梅の果実をブレンド。ジューシーな梅の風味や香りを強く感じることができます。
口当たりもとろりと濃厚で、デザート梅酒として女性のファンも多いとか。アルコール度数は12度。価格は720ミリリットル入りで1900円程度です。
明利酒類の「百年梅酒プレミアム」は、茨城県・水戸市で開かれた「梅まつり梅酒大会2013」において優勝(黄門賞)を獲得した一品。
梅は国産の「白加賀」を100パーセント使用し、ブランデー、はちみつ、黒糖で味と香りを整えました。年間の生産本数が限られていることや、高級感あるパッケージなど、贈答品としても人気が高い梅酒です。
アルコール度数は20度。価格は720ミリリットル入りで3500円前後です。
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