4月から出回り始める「新茶」。一年のうちで最もおいしく、また、縁起が良いものといわれています。
新茶とはどのようなお茶を指すのか、その魅力や選び方、そしておすすめの品を5つ紹介します。
新茶とは、「その年の、最初に採れた新芽を使ってつくられたお茶」のこと。「一番茶」ともいわれます。収穫時期は、地方にもよりますがだいたい4月初旬から5月下旬。立春から数えて88日目である「八十八夜(はちじゅうはちや)」(5月初旬ごろ)が最盛期です。2022年の八十八夜は5月2日でした。
新茶は一年のうちで最も品質が良いといわれており、人気が高いです。茶葉は加工して保存できるので、一年中、手に入れることは可能です。しかし、5月・6月の今なら、せっかくなので摘みたての今年の新茶を味わってみることをおすすめします。
新茶はおいしいだけでなく、初物(はつもの)であるため、縁起が良いとされています。また、「八十八夜」は末広がりの「八」が続くことから、その年を元気に過ごせるといわれています。このことから、贈り物としても好まれます。
新茶は一年のうち、最もおいしいお茶といわれています。冬の間、養分をしっかり蓄えた茶葉は、旨味成分であるテアニンの含有量が多くなるとされるためです。テアニンにはリラックス効果も認められているため、ほっと一息つきたい時にぴったりです。
また、新茶は苦味や渋みのもととなるカテキンの量が比較的少なくなっています。普段はお茶を飲まない人でも飲みやすく感じられるはずです。
新茶は爽やかな香りも特徴です。
新茶に限らず、お茶を選ぼうとすると目につくのが、産地の記載。産地ごとにお茶の香りや味わいには特徴があります。
静岡県のお茶は旨味が強く、苦味や渋みが控えめでまろやか。宇治(京都府)のお茶は香りが豊かで、苦味や渋みが少しあることによりすっきりした飲み心地です。
九州のお茶も有名で、渋みを抑えてすっきり飲みやすい知覧茶(鹿児島県)、しっかりとした甘味と旨味が特徴の八女茶(福岡県)などがあります。
八十八夜、つまり立春から数えて88日目に摘みとり、その日のうちに製茶工場で仕上げたお茶です。
牛島製茶の八女茶は「深蒸し製法」という製法でつくっており、茶葉を長く蒸してコクとまろやかさを引き出しています。
八十八夜に摘み取った縁起の良いお茶なので、「長生きしてください」という願いをこめて父の日の贈り物にも最適です。
「八十八夜摘み新茶 深蒸し八女茶」の、一袋(100g)のメーカー直販価格は1080円(税込、以下同)です。
お茶の山麓園の「選べるお茶の福袋」は、期間限定で新茶のセットが選べます。
お茶の山麓園は、熊本県にある創業約45年の日本茶専門店で、主に九州のお茶を扱っています。そのお茶の山麓園の福袋は、例えば嬉野茶の3個まとめ買いや、個性豊かな3種セットなど、さまざまな組み合わせのお茶を選べます。
新茶は全3セット。人気商品の熊本新茶が3個も入った「新茶Aセット」、鹿児島のおいしい新茶が2個入った「新茶Bセット」、高級品である特上知覧新茶が1個入った「新茶Cセット」から気になった新茶を選べます。
各セットとも、メーカー直販価格は1197円。新茶以外のセットもいろいろあるので、気になったものを同時に試してみてはいかがでしょうか。
今では珍しくなった手摘みの新茶、荒畑園「大地の詩 初摘・旬」。茶葉を長く蒸す深蒸し製法により、上品な甘味の、まろやかな味わいになっています。
荒畑園の茶畑がある静岡県牧之原台地は、深蒸し製法の発祥の地。本場の深蒸し茶を味わえます。
また、「荒茶」とは、茶畑で採れた茶葉を収穫、製茶まで加工しただけのお茶のこと。一般に広く流通しているのは、これにさらに他の産地のお茶とブレンドしたり細かく刻んだりして二次加工したものですが、荒茶はそこまでされていません。荒茶は、摘みたてに近い状態であるため、フレッシュな茶葉の味わいを堪能できます。
荒畑園の「大地の詩 初摘・旬」の一袋(100g)のメーカー直販価格は1728円です。
「せっかくだから良いお茶が飲みたい」「来客用のお茶が欲しい」「ギフト用のお茶を選びたい」という人におすすめなのが森半の「宇治新茶 初摘み 初緑 詰め合わせ」。人気の2種がセットになっています。
セットになっているのは「宇治新茶 初摘み」と「宇治新茶 初緑」。2種それぞれに120gずつ入っており、メーカー直販価格は4860円です。
森半は天保7年に京都宇治で創業した老舗企業。質の高い日本茶はもちろん、紅茶やコーヒー、中国茶、そしてスイーツまで幅広く展開しています。ギフト用の品も豊富なので、贈り物にお茶を検討しているならチェックしてみるといいでしょう。
岩崎園製茶の「八十八夜新茶」は、缶詰の中に新茶の葉が詰まっています。お茶は100%福岡県産の八女茶です。
八女茶特有の甘味を引き出し、ほどよい渋みもあるのが特徴。後味さわやかです。
缶詰に入っている良さとしては、開封まで内部を真空状態に保つため、鮮度と味の低下を抑えられること。開封時に良い香りがします。使用後の缶とキャップは、茶缶として使い続けられます。
販売価格は1000円前後です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.