トヨタ自動車は9月6日、最高級車「センチュリー」の新モデルとなるSUVタイプを世界初披露しました。同日から受注をスタートし、2023年中の発売を予定しています。価格は2500万円(税込)。従来のセダンタイプも継続して販売します。
センチュリーは日本を代表する最上級ショーファーカー(運転は運転手に任せ、オーナーは後席に乗るタイプの車)。現行モデルのセダンタイプは2018年にフルモデルチェンジを果たしています。
トヨタによると、開発チームは「これからもセンチュリーがお客様のご期待を超えたおもてなしをお届けしていくために、どうあるべきか」をテーマに議論。近年、移動時間をより有効に活用し、車内での休憩やオンライン会議への参加など、ショーファーカーに対するニーズが多様化していることを踏まえて開発を進めてきたとしています。
SUVタイプは5205(全長)×1990(全幅)×1805(全高)mmと、セダンタイプ(5335×1930×1505mm)と比べ全長が短い一方、全幅と全高はSUVらしいボリューム感になっています。乗車定員は4人となり、セダンの5人より少なくなっています。
パワートレーンは3.5L V型6気筒エンジンと組み合わせたシリーズパラレルプラグインハイブリッドシステムを新開発して採用。モーターとエンジンによる力強く爽快な加速性能を備え、時にはドライバーズカーとしてオーナー自身がドライブを楽しめる走行性能を確保したとのことです。
エクステリアは水平・垂直を基調とした、センチュリーらしい堂々とした品格のあるデザイン。4つのランプが目を引くヘッドランプ/テールランプのほか、職人による彫刻が施された「鳳凰エンブレム」や、塗装面を徹底的に磨き上げた「鏡面磨き」など細部にわたる仕上げが施されています。
インテリアは、フルリクライニング可能なリアシートや、生演奏をほうふつとさせるという高音質なオーディオ環境、乗り降りしやすい最大75度まで開くリアドアなど、VIPにふさわしい居住性を実現しています。
特筆すべきは「ラゲージルームセパレート構造」。リアサスペンション取り付け部に専用骨格を取り付けてボディー剛性と乗り心地を向上させているほか、車室側には「遮音機能付クリア合わせガラス」を設置して荷室と車室を分離しており、ショーファーカーとしてのハッチバック式のデメリットを克服しています。
販売は、センチュリーを熟知したセールス・エンジニア「センチュリーマイスター」が在籍する一部の販売店で行います。ボディカラーや内装など、お客の好みに応じたカスタマイズが可能なプランを用意する予定です。月販基準台数は30台となっています。
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