秋になり、車内で快適に過ごせる涼しい季節になりました。秋冬は暑さで苦しむことはないのですが、その分、寒さ対策や雪・凍結に対する準備が必須となります。
今回の記事では、車中泊歴5年の筆者が、秋冬の車中泊旅で見落としがちな「落とし穴」を紹介します。これから車中泊旅を予定している人は、出発前にぜひチェックしてみてください。
フリーランスライター・編集者。車中泊・バンライフ・キャンピングカー関連、生活・料理関連の記事を複数メディアで執筆中。夫婦でDIYしたバンで「休日バンライフ」として日常的に車中泊をしています。車中泊では車内でパソコン仕事をする他、料理・読書・ゲームをして楽しむ、完全なる「インドア派」。インテリア・ガジェット・ゲームも大好き。
秋冬の車中泊旅では、ポータブル電源やポータブルエアコン、小型のヒーターなどを持参したり、電気毛布やシェラフを準備したりするなど、主に「寒さ対策」を万全にしている人が多いと思います。
しかし寒さ対策以外でも、事前準備や車中泊の場所選びの際に、押さえておきたいポイントがたくさんあります。秋冬は車中泊旅の準備の最後に、以下の4つの点について最終チェックを行ってみてください。
秋冬は気温がどんどん下がるため、寒さをさけて雪の心配のない比較的温暖な地域への車中泊を検討している人が多いと思います。雪が降る心配も、路面凍結の心配もない場合には、タイヤをスタッドレスにしたり、チェーンを持参する必要もありません。
しかし、特に朝晩は冷えて路面が凍結することもありますし、予報では晴れや曇りになっていても、急に気温が下がって天候が変化し、雪がちらつくこともあります。
そういった、天候や気温の変化に対応するためには、車にチェーンを積んでおくのがおすすめです。
「チェーンがない」「装着したことがないから不安」という人は、一度購入し装着の練習をしておくと安心。チェーン無しのノーマルタイヤでは、雪や路面凍結の心配がある地域へ行かないようにしましょう。
もちろん、山間部や日本海側など、雪が降りやすい地域への車中泊の際にはスタッドレスタイヤに交換してから出かけるようにしてくださいね。
寒い季節になると、それまで通行できていた道路が突然通行止めになったり、スタッドレスタイヤやチェーンが必須になったりする場合があります。
筆者は箱根に住んでいるため、冬は突然の雪に見舞われることも。そのため、秋以降は常にスタッドレスタイヤで走行するようにしています。スタッドレスタイヤがなくチェーンもない状態では、迂回せざるを得ない状況に陥ったり、予定外に足止めされてしまったりする可能性もあります。
タイヤやチェーンの準備と合わせて、事前に目的地付近の気温や天候、走行予定の道路が通行止めになっていないか、タイヤ・チェーン規制がないかをしっかりとチェックしておきましょう。
雪が降る日や寒さの厳しい朝晩の時間帯に、エンジンヒーターを付けて暖を取る人は多いでしょう。ポータブル電源や電気毛布などの装備がないと寒くて眠れないため、寝るときにもエンジンをかけっぱなしにし、エンジンヒーターを付けているという人もいるかもしれません。
しかし、エンジンをかけたままの車中泊はマナー違反な上に、エンジンヒーターを付けたまま眠ってしまうと、一酸化炭素中毒の危険性もあります。
車の排気ガスには一酸化炭素が含まれており、特に大雪が降る地域では、マフラーが雪で埋もれてしまうことで排気ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒になってしまう場合もあります。エンジンヒーターのつけっぱなしは命に関わるため、絶対にやめてください。
車内にはポータブル電源や電気毛布、電気で稼働できるヒーター、厚手の寝具、シェラフなど、エンジンをかけずとも暖を取れるアイテムを複数準備しておくのがおすすめです。
寒さで体が冷えると、いつもよりトイレが近くなります。近くにトイレがなかったり、トイレまで距離があったりするとかなり大変です。
筆者は常にトイレの場所をチェックしておいたり、すぐトイレに行ける場所に停車するなど、過ごし方や場所に配慮するようにしています。
また、走行時はサービスエリアやパーキングでトイレ休憩を取りやすい高速道路を利用する、一般道を走行する際はコンビニや道の駅、スーパーなどの場所をあらかじめ調べておくなど、下調べを念入りにしています。
緊急時のために非常用の携帯トイレも車内に積んでありますが、現在まで1度も使用したことはありません。日本では公共トイレが多数あります。事前にしっかりと場所をチェックし、準備万端で車中泊旅に出かけてくださいね。
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