筆者は夫婦で車中泊仕様にDIYした商用バンを使い、日常的に車中泊を楽しんでいます。「過ごしやすい空間づくり」を目指して夫婦でデザイン&DIYした車内には、木材を多く使用しています。
友人には「山小屋のよう」「ログハウスみたい!」といわれます。実際に車内で過ごしていると、まるで山中の別荘にいるような非日常感を感じることができ、とても居心地が良いのです。
車内のベッドや折りたたみテーブルなども夫婦でデザインし、DIYしました。収納などの他の部分についても、さまざまな工夫をしています。
今回は、我が家の車中泊仕様車の内装づくりのポイントや、省スペースのための工夫について紹介します。これから車中泊を始めたい人、車両を車中泊仕様にDIYする予定がある人は、ぜひチェックしてみてください。
フリーランスライター・編集者。車中泊・バンライフ・キャンピングカー関連、生活・料理関連の記事を複数メディアで執筆中。夫婦でDIYしたバンで「休日バンライフ」として日常的に車中泊をしています。車中泊では車内でパソコン仕事をする他、料理・読書・ゲームをして楽しむ、完全なる「インドア派」。インテリア・ガジェット・ゲームも大好き。
筆者は月に1〜2度ほど車中泊を楽しんでいます。車中泊に使用している車は、中古で購入した商用バン「ボンゴブローニイ(マツダ)」をベースに、内装をデザインし、DIYしたものです。
木材をふんだんに使ってログハウスのように仕上げた車内は、旅先の自然にもなじみ、とても居心地の良い空間に仕上がっています。
車両をDIYするにあたり、最初にいくつかポイントを決めておきました。1つめのポイントは、床・壁・天井全てに木材を使用すること。そしてもう1つのポイントは、車内にベッドを常設することでした。
制作前はベッドを展開式にするか、常設にするかで悩みました。しかし運転で疲れたときや、寝る直前にベッド展開をするのは面倒と感じ、「いつでもすぐ寝られる常設が良い」と夫婦で意見が一致。使用の際に展開のいらない、幅がダブルサイズほどあるベッドを常設することに決めました。
実際に車中泊をする中で、この選択は間違いではなかったと感じています。ベッド展開の手間がないことが、快適な車中泊を実現してくれています。
また常設ベッド以外のスペースについては、以下で紹介するように細かく収納スペースを作ったり、省スペースにするために工夫したりしています。
車内に常設した大きなベッドの下は、全て収納スペースです。幅がダブルサイズ以上あるベッドの下を全て収納スペースにすることで、就寝場所と収納場所を同時に確保しています。
木製ボックスを引き出しにし、中には調理器具やお風呂用品などを収納。隙間には、バッグやパネルヒーターを入れています。
バッグドア側は、キャンプ場での車中泊の際に使用する、アウトドア用の折りたたみチェアやテーブル、車載冷蔵庫などを収納。バッグドアを開けてオーニング(日除け)代わりにし、その下で過ごすこともあります。
車内の居住スペースには、「ベンチチェスト」を手作りしました。このベンチチェストは3WAY仕様。ベンチにもテーブルにもなり、収納としても活用できるのでとても便利です。
車内で食事を取ったり、パソコン作業をしたりするときは作業台として、休憩時はベンチとして使用。中には扇風機や着替えなどを収納しています。
天板は右側部分を少し長めに作成し、はみ出た天板の下に小型のポータブル電源を収納できるようにしています。
ベッド側面には、「折りたたみテーブル」をDIYしました。テーブルにタブレット端末を置いて動画を楽しんだり、パソコン作業をしたり、ドリンクを置いたりと大活躍しています。
睡眠時など、使用しないときには折りたたんでおけるため、省スペースに。テーブルを折りたためるようにしたことで、スペースを有効活用できていると思います。
筆者の車内には、あちこちに壁掛け用の「フック」を設置しています。フックにはアウトドア用のマグカップをかけたり、ランタンをかけたりと、車内で使うものを引っ掛けて収納しています。
またバッグをかけておき、中にマスクやハンドクリーム、リップクリームなどの小物を収納しています。バッグ収納は、中に必要なものをポイポイと入れておくことができるため、使い勝手が良く、手軽に取り入れることができます。
ランタンやスマートフォン用の充電ケーブルも、別の収納バッグに入れています。アイテムの定位置を決めることで、探す時間もなくなりました。
壁面の木材の内側には「断熱材」を入れています。断熱材を使用することで、暑さ・寒さに強い、温度管理がしやすい車内が実現。真夏・真冬の車中泊をより快適にすることが可能になりました。
車両を車中泊仕様にDIYする際に、「断熱材をどうするか」を悩む人が多いようですが、季節を問わず車中泊をする予定があるなら、筆者は断熱材の使用をおすすめします。
冬場に直に床に座っても冷たさを感じることはあまりなく、底冷えを防ぐことができます。夏も車内温度の大幅な上昇を防ぐことができますし、春・秋も車内で快適に過ごすことが可能になります。
また、防音性の高い断熱材を選べば、雨の音や人の声など、車外の音の遮断にも多少の効果があるようです。車両をDIYする予定がある人は、断熱材の導入を検討してみてください。
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