かじかんだ手を温めるための「充電式カイロ」は、スイッチを入れるとすぐに温度が上がり始めるので、必要なタイミングで温かい状態を作れます。また、使い捨てカイロと違い、不要なときには電源を切ることもできます。
一方で、バッテリーが搭載された製品ゆえに、そこそこの重さがあるのはデメリットと言える部分。せっかく携行するのであれば、モバイルバッテリー代わりに使えたり、いざというときの懐中電灯になったり、といった付加価値があるとうれしいものです。
そこで、ここでは2023年に発売された充電式カイロの中から、機能面で注目したい3製品をピックアップしました。
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
1つ目に紹介する充電式カイロは、LaBella(ラベラ)が展開するブランド「CICIBELLA(シーシーベラ)」が、11月に発売した「充電式カイロ」です。執筆時点においてECサイトで確認できた実売価格は2380円(税込み、以下同)。今回紹介するアイテムのなかでは最も手頃です。
ボディーの一部にシリコーンが使われており、やさしい手触りというのもポイントです。サイズは約41(幅)×110(高さ)×31(奥行き)mm、重量は約119g。両手で握りやすいサイズ感だと言えます。なお、カラーバリエーションは、「ホワイト/オールドレース/ピンク/ミルクカーキ」の4種類となっています。
充電式カイロの性能としては、電源オンから約3秒で温まるというほか、約45度または約55度の2段階で温度を設定できることがポイント。持続時間は、温度設定にもよりますが、最大5.5時間(55度設定の場合は約3.5時間)なので、例えば通勤・通学などの往復で使う程度ならば、問題なくカバーできるでしょう。
本製品の付加価値としては、不使用時にモバイルバッテリーとして利用できることに注目。出力は5.0V=2.1A、電池容量は4500mAhあるので、小型のモバイルバッテリーと同じ程度の使い方は期待できるでしょう。
また、ストラップが備わっているため、手に持ったときの落下リスクを軽減できることも、バッテリー内蔵製品としては安心できるポイントです。
2つ目は、HAGOOGI(ハゴオギ)が9月に発売した「OT-S57」です。こちらはコートポケットや小さめのハンドバッグなどにも収納しやすい円柱状の形をしており、素材にはアルミニウム合金とABS素材が使われています。サイズは約2.8(直径)×13(高さ)cm、重さは約120gです。
充電式カイロの性能としては、電源をオンにしてから約3秒で発熱したり、温度を3段階(約40度〜45度/45度〜50度/50度〜55度)で調整できることなどが特徴です。なお、持続時間の記載はありません。
付加価値としては、まず5000mAhのバッテリーを内蔵しており、モバイルバッテリーとしても利用できます。また、落下防止のストラップが付属します。そして、懐中電灯としても利用可能です。ちなみに、照明としては、最大42時間使用できるとされてます(※製品サイトでは42時間、プレスリリースでは60時間との表記)。通常販売価格は3980円です。
3つ目は、MATECH(マテック)が2月に発売した「PowerWarmer Split」です。通常価格は8280円で、執筆時点におけるECサイトでの実売価格は6590円といったところ。ほかの2製品よりはひとまわり高くなりますが、マグネットで固定されている左右の端末を切り離して使えるスタイルがユニークです。つまり、コートやジャンパーの左右のポケットに分けた状態で、両手を温められます。
1台あたりのサイズは、約93.5(幅)×34(高さ)×29.5(奥行)mm、重さは112.5gです。カラーバリエーションは「ブラック/スペースグレー/シルバー/ブルー/ピンク/シャンパンゴールド」の6種類となっています。
素材としてはアルミニウムなどを採用しており、充電式カイロの性能としては、電源をオンにしてから約3秒で発熱するほか、40度〜63度まで、4段階の温度設定(約40度〜46度/46度〜52度/52度〜58度/56度〜63度)をサポートするのがポイント。また、設定温度を最も低い40度〜46度で使えば、最大15時間の動作時間を誇ります(最大の56度〜63度の場合でも、約6時間)。旅行や出張などでも活躍するでしょう。
また、モバイルバッテリーとしても使うことができます。入力はUSB Type-C、出力はUSB Type-A(5V/2A、最大10W)です。バッテリー容量は5000mAh×2個の計10000mAhあり、例えば「iPhone 14」に対して約2回の充電が可能だとされており、カイロとして使わない日にも無駄なく活用できるでしょう。
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