白とオレンジで「CORDURA」と刺しゅうされたタグを見たことがある人も多いのではないでしょうか? 「コーデュラナイロン」と呼ばれる素材は、強度や撥水性に優れ軽いため、アウトドアアイテムにもよく使われます。
今回は、そんなコーデュラナイロンのメリットやデメリット、お手入れ方法などを紹介。コーデュラタグがついたアイテムを購入する際には思い出してくださいね!
フリーランスのライター・編集者。元アウトドアショップ店員。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。自身の山体験や、店員時代の接客経験を生かし、リアルで深い内容を発信!リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
「コーデュラ(CORDURA)ナイロン」とは、ポリウレタン加工が施された高強度ナイロン生地のこと。「コーデュラ」は、アメリカのインビスタ社が持つ登録商標で、同社が認定したパートナーが製造した生地にCORDURAタグが付けられています。
コーデュラナイロンと一口に言っても、16もの種類があり、コーデュラクラシックやコーデュラバリスティック、コーデュラデニムなどがラインアップされています。
元々はワークウェアや軍用のバックパックに使われていましたが、普及した現在ではタウンユース用からアウトドア用まで、幅広いアイテムに使われるようになりました。アウトドアアイテムでは、リュックサックやサコッシュ、ポーチ、キャンプ用具を入れるギアポーチなどに使われています。
一般的なナイロンとの大きな違いは強度。ナイロンの5〜7倍もの強度を持ち、ヘタリにくく、擦り切れや引き裂きにも強いのが特徴です。リュックサックや小物を入れるストレージバッグ、アイゼンケースなどによく使われるのはそのためで、重いものを入れたり、少し引っ張られたりしたくらいでは破れないため、ガシガシ使うことができます。
また、撥水性が高いのも一般的なナイロンとの違いです。高密度で織られた生地をポリウレタンでコーティングしていることで、水分は水玉のように生地の上を転がり、中に染み込みにくいのがポイント。登山用のサコッシュなど、急な雨でぬれる可能性のあるアイテムの素材としてもぴったりなのです。
コーデュラナイロンを使っていて筆者がデメリットに感じる点は、色あせしやすいところや、黒やオリーブなど濃い色のものは、白っぽい汚れが目立ちやすく落ちにくいところです。
コーデュラナイロンは、直射日光に長時間当たると変色しやすい特徴を持ちます。そのため、濃い色のサコッシュやリュックサックを長年使っていると色あせが気になることもあります。また生地が何かと擦れた際にも、白い筋のような痕が残りやすく、生地の織り目に汚れが入ると落ちにくいです。
コーデュラナイロンを洗濯しすぎるのはNG。表面のポリウレタンが水と反応して加水分解を起こしたり、コーティング自体が剥がれ落ちたりして撥水性を失う可能性があります。
普段のお手入れは、柔らかいブラシやタオルで軽くこするだけでOK。表面についた汚れやホコリを落としておくだけで長持ちします。しつこい汚れがついた場合は、水でぬらしたタオルで拭くか、中性洗剤で手洗いするのがよいでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.