厳しい暑さが落ち着き、比較的過ごしやすくなる秋〜冬の季節は、車中泊にぴったりのシーズン。クーラーなしで過ごせる上に、木々が色づく紅葉の景色や、秋グルメなどを堪能できます。これから車中泊を始める「車中泊ビギナー」の人にも、おすすめの季節です。
筆者も、夫と2人で車中泊によく出かけますが、気温や天候の影響が比較的少ないこの季節に出かけることが多い気がします。車中泊を始めた頃はあまり知識もなく、季節や行き先の選択などで失敗も多かったですが、現在では便利なアイテムを取り入れたり、季節に合わせて滞在先をチョイスするようになり、以前よりもストレスなく車中泊旅を楽しめています。
そこで今回は、秋・冬に便利だと感じたアイテムとともに、筆者夫婦が「車中泊をはじめたきっかけ」をお話したいと思います。
haru.
フリーランスライター・編集者。車中泊・バンライフ・キャンピングカー関連、生活・料理関連の記事を複数メディアで執筆中。夫婦でDIYしたバンで「休日バンライフ」として日常的に車中泊をしています。車中泊では車内でパソコン仕事をする他、料理・読書・ゲームをして楽しむ、完全なる「インドア派」。インテリア・ガジェット・ゲームも大好き。
筆者夫婦が車中泊を始めて6年半ほどが経ちました。車中泊を始めたきっかけは、ある雑誌で見かけた「車中泊仕様のバン」でした。
それ以前から、「そのうちキャンピングカーが欲しいね」と夫婦で話はしていました。しかし、キャンピングカーは中古でも500万円前後、新車だと1000万円ほどするものも多く、「高価すぎて今すぐの購入は難しい」と考えていたのです。そんなとき、読んでいた雑誌でDIYを施した車中泊仕様の車を発見!
「同じように自分でDIYすれば、安くキャンピングカーを作れるのではないか?」と考え、車両を探し始めました。
雑誌でバンを見かけた1カ月後には、中古の商用バン「ボンゴブローニイ」を38万円ほどで購入しました。筆者夫婦の車両探しのポイントは、常設でベッドを設置でき、居住空間の確保が可能で、車内の大きさと長さがしっかりあること。そのポイントを押さた上で、できるだけ安価で丈夫なものをと探したところ、ボンゴブローニイにたどり着きました。
DIYをする予算の関係もあり、ハイルーフタイプの車両を購入するのは断念しましたが、車内に常設のベッドやベンチチェスト、折りたたみテーブルも設置することができ、大満足! 現在ではポータブル電源やポータブルエアコン、車載冷蔵庫などを積み込み、1週間ほどの車中泊にでかけることもよくあります。
雑誌を見た後、勢いで車を購入し、そのまま車両を車中泊仕様にDIYしてしまいましたが、そのときは「実際に車中泊をしてみて、楽しめなかったらどうしよう」という思いもありました。
しかし、車内にある程度の広さがあることと、天然木をふんだんに使用したこと、すぐに横になれる快適なベッドがあることが幸いして、現在まで大きなストレスもなく快適に車中泊を楽しむことができています。
多くの車中泊ユーザーが「秋・冬はこれが便利!」と太鼓判を押すのが「電気毛布」。価格も手頃で取り入れやすく、使い方も簡単。足先までしっかりと温まることができる点が、人気の秘密のようです。
丸洗いできる製品が多く、いつでも清潔な状態で使えるのもうれしいポイント。消費電力も40W〜80Wほどと低めで、小型のポータブル電源でも使用可能。雪が降るような寒さの厳しい日でも、足先までしっかり温められるパワーがあり、安心して使うことができます。
また、電気毛布や小型ヒーターの使用に必要なポータブル電源も、車中泊の必須アイテムの1つ。筆者は1週間ほどの車中泊に出かけることもよくあるため、ポータブル電源を複数台用意し、毎回2〜3台ほど持参しています。
電気毛布を一晩使用するのなら、容量500Wh〜600Whほどのポータブル電源がおすすめ。例えば「BLUETTI ポータブル電源 EB55」なら容量537Whです。
電気毛布と合わせて、小型のヒーターやポータブル冷蔵庫などの電気製品も同時に使用予定の場合は、1000Wh以上の大容量タイプ、もしくは500Whのポータブル電源を2台準備しておくと良いでしょう。
ちなみに、小型のソーラーパネルを持参したり、電源使用可能なRVパークなどの車中泊スポットを利用すれば、電気の容量を気にせず車中泊を楽しむことができますよ。
「防寒ブランケット」は、1枚あると寒い日でも暖かく過ごせる優れもの。電気毛布とあわせて使えば、雪の日でも朝までぐっすり安眠しやすくなります。就寝時に毛布として使用するのはもちろん、脚や肩に掛けてひざ掛けやブランケットとして使うのもおすすめ。筆者は末端冷え性のため、走行時に膝に掛けたり(助手席で使用)、車内での読書や動画鑑賞時に、肩から掛けて使用しています。
「KingCamp ブランケット キャンプ マルチブランケット」は、サイズが2種類あり、用途や使用人数に合わせて選択することが可能。眠るときは、マットレス上に電気毛布をのせてその上に寝転がり、上から防寒ブランケットを掛けると、さらに暖かくして眠ることができます。
収納時には折りたたんでコンパクトになるので、車内でも場所を取らずに持ち運ぶことができますよ。
ブランケットや電気毛布で体を温めていても、ブランケットからはみ出る首回りから冷たい空気が入り込み、寒さを感じてしまうことがよくあります。
首から肩にかけて冷えてしまうと、足元が暖かくても寒さで目が覚めてしまうんですよね。首回りの防寒におすすめなのが、頭から被るだけで寒さを防げる「ネックウォーマー」。装着が簡単な上に、価格もお手頃なものが多い点が魅力です。
素材やカラーも豊富ですが筆者のおすすめは、ストレッチ性があり厚手で裏起毛タイプの、Trnvcoの「ニット ネックウォーマー 厚手 ふわふわ裏起毛」というアイテム。厚手の裏起毛タイプはとても暖かく、睡眠時はもちろん、屋外での使用にも最適です。車中泊時だけでなく、普段使いにもおすすめですよ。
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