コスパに優れた実用的な腕時計の代名詞と言えば、カシオのスタンダードコレクション(通称:チープカシオ)です。長年にわたって、私たちのタイムマネジメントを支えてきたシリーズです。
この記事では、そんなチープカシオの注目モデルから、クラシカルな外観に新機能を搭載した「ABL-100WE-1AJF」を実機レビュー。その見どころを紹介します。
物欲紳士
物欲系ブロガー。理系出身で首都圏在住。「物欲紳士ブログ」にて、ミドル世代メンズの視点から「長く使える愛用品との出会い」をテーマに記事を執筆中。趣味は「良いモノ」集め、カメラと写真、クルマとドライブ、旅行、革細工などのモノ作り。
「ABL-100WE-1AJF」は、カシオ計算機が2024年に発売した、チープカシオの注目モデルです。発売当初は品薄の状態が続きましたが、2025年8月現在では安定的に入手可能になってきました。
本機の特徴は、本体に歩数計と、スマートフォンとの連携機能を盛り込んだ多機能性です。機能を絞り込み、コスパを追求した製品がそろうチープカシオの中では、ワンランク上の機能を備えた1本といえるでしょう。外観はチープカシオの名作とも言える、角型メタルモデルのデザインを踏襲。老若男女を問わず、安心して使用できる外観に仕上がっています。現代的な機能を備えながら、実売価格で1万円以下で入手できる優秀なコスパも魅力です。駆動部は電池式クオーツとなっています。
それでは本機の詳細をチェックしていきましょう。本機の外観は、チープカシオの名機「A168」シリーズの意匠を再現した点がポイントです。角型のケース形状や装飾部の配色などは、従来モデルのデザインを取り入れています。
一方でケース幅は約38mmと、サイズは一回り大型化。微妙な差異ではありますが、現代の腕時計らしいサイズ感に変更されています。バンドには、細かなコマ構成が特徴的なステンレスバンドを採用。スライド式の留め具を採用し、調整が容易な点もポイントです。従来モデルのクラシカルな外観を生かしつつ、現代の服装にマッチするようにリファインされている点がポイントです。
最大の見どころとも言えるスマホとの連携機能ですが、本機では専用アプリをインストールすることで、Bluetoothによるスマホとの接続が可能です。スマホと接続することで、時刻修正や詳細機能の設定(操作音、ライト、12/24時間表示の切り替えなど)が可能。説明書を参照することなく、諸機能を調整できます。特徴的な機能としては、本体右下の「サーチ」ボタンを長押しすれば、スマホから所定のメロディを鳴らすことが可能です。スマホの所在を探す場面で便利な機能だと感じました。
本体に歩数計を備える本機は、ベーシックな活動量管理も可能です。本体左上のボタンを操作すれば、容易に歩数計画面にアクセス可能。歩数計画面では時間毎の歩数がグラフ表示されるほか、目標歩数をアプリから設定しておけば、全体状況が液晶表示部の上部にバー表示されます。アプリ上では、日々の歩数をライフログとして閲覧可能。シンプルな機能に徹してはいるものの、スマートウォッチに準じた機能性を備えています。
腕時計らしい外観に現代的な機能を取り込みつつ、優秀なコスパを実現した点が、本機の魅力だといえるでしょう。
最後に、本機を合わせた着こなしもチェックしましょう。まず取り上げるのはブルーの半袖シャツにベージュのハーフパンツを合わせた、夏らしい着こなし。ウェアや小物との組み合わせを細かく意識する必要がなく、幅広い服装にマッチする汎用性は、本機の魅力の1つだと感じます。
ビジネスウェアとの相性も問題ありません。例えばグレースーツなどとも、問題なくマッチしてくれます。営業の外回りなどの実直さやアクティブさをアピールしたい場面に、最適な1本だと言えるでしょう。
今回は、「カシオらしさ」に溢れた名機と、注目モデルの2本を実機レビューしました。前記事でレビューした、40年前の多機能ウォッチのスタイルを現在に残す「CA-53W-1Z」。一方の本記事でレビューした「ABL-100WE-1AJF は、カシオ機らしいスタイルを継承しつつ、スマホ時代にふさわしい機能を搭載した1本でした。
レトロなスタイルを特徴とする2本ですが、それぞれに異なる魅力が存在します。アクセサリー感覚で入手できるプライスも魅力です。気になるモデルがあれば、詳細をチェックしてみてください!
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