Appleは9月19日、Apple Watchシリーズの新モデル「Apple Watch Ultra 3」「Apple Watch Series 11」「Apple Watch SE 3」を発売しました。
なかでもアウトドアスポーツでの活用も想定したApple Watch Ultra 3は、ラインアップの最上位に位置する一台です。
ここでは「Apple Watch Ultra 3」について、従来モデルから何が変わったのか3つのポイントでチェックしていきます。
井上晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
Apple Watch Ultraシリーズは、アウトドアスポーツシーンでの利用も想定しているため、その他のモデルと比べると堅牢性に優れたデザインをしています。
ケースサイズは49mmとほかのモデルと比べてひとまわり大きく、ケース素材にはチタニウムを採用。側面には「アクションボタン」も備えます。こうした特徴は、今回のUltra 3でも踏襲されています。
Ultra 3で進化した仕様としては、ディスプレイに「LTPO2」からナンバリングがひとつ増えた「LTPO3」技術を採用したことに注目です。
同技術は、2024年のスタンダードモデルである「Apple Watch Series 10」でも採用されていたもので、バッテリー効率が向上するほか、明るく見える視野角が広がるなどの特徴があります。
さらに、Ultra 3は従来世代からケースサイズは変わっていないものの、ベゼルが24%細くなっており、ディスプレイサイズは従来の1185平方ミリメートルから1245平方ミリメートルへと微増していることも見逃せません。
そして、常時表示の際に、リフレッシュレートが1Hzに対応したこともポイント。スリープ状態のままで対応する文字盤の秒針表示を確認できます。
本世代のアップデートとしては、衛星経由のSOSに対応したことがトピックです。
つまり、登山中などモバイル通信が利用できないような場所にいる状況でも、緊急通報サービスへの発信が可能。主な想定用途にアウトドアスポーツでの活用を掲げるApple Watch Ultraシリーズだからこそ、強くメリットを感じられる変化だと言えるでしょう。
ちなみに、衛星経由のメッセージ送信にも対応したとうたわれていますが、同機能が使える国は現状、米国、カナダ、メキシコのみに限られています。また利用には対応する通信プランの契約が必要とのことです。
ほかのモデルとも共通する変化ですが、モバイル通信がLTEに加えて、新たに5Gにも対応したことも抑えておきましょう。
Apple Watchシリーズで大容量通信が必要になることはさほどないでしょうが、高額なApple Watch Ultraの長期使用を想定して購入するうえで、対応規格が新しい世代になったことは嬉しいポイントかもしれません。
Apple Watch Ultra 3では、搭載するプロセッサーが従来世代の「S9」から「S10」へとアップデートしました。
ただし、ユーザーの体験としては、注目の新機能である「手首フリック」なども、従来モデルのままOSアップデートで対応します。
前述のディスプレイの進化や通信面での恩恵を除けば、プロセッサー刷新による処理性能の差を、直接実感できるような場面はあまりないかもしれません。
一方、先述したディスプレイの進化やプロセッサーの改良によって、バッテリー持ちが向上したことは嬉しいポイント。もともとApple Watch Ultraシリーズは、その他のモデルと比べて、バッテリー持ちが長かったですが、UItra 3ではバッテリー駆動時間が最大42時間まで伸びています。従来世代の最大36時間と比べると6時間も差があるのは大きく感じます。
例えば、1泊2日の登山やトレッキングなどに携行するうえで、より扱いやすくなるはずです。また睡眠時のモニタリングをする際にもより充電管理がラクになるでしょう。ただし、Ultraシリーズはケース部が大きくエッジもあるので、就寝時の装着には注意が必要です。
ちなみに「低電力モード」を使った場合の寿命は従来モデルとの差はありません。どちらも最大72時間使用できます。
Apple Watch Ultra 3の価格は12万9800円(税込、以下同)から。各種バンドに新色が加わっています。
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