録画したテレビ番組をパソコンやスマートフォンを使って、どこでも見られるように設定できるネットワークレコーダー。このジャンルで知名度が高く代表格の製品が「nasne(ナスネ)」ですが、11月にパナソニックが競合製品となる「miyotto(ミヨット)」を発売し話題となりました。
ここでは、「miyotto」の特徴をチェックしたうえで、「nasne」との違いやメリット・デメリットについて解説していきます。
井上晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
「miyotto(UN-ST20A)」は、パナソニックが11月に発売した新しいネットワークレコーダーです。実売価格は5万4450円(税込、以下同)で、nasneよりも1万7000円ほど高くなります。
設置の手順としては、
nasneとは異なり、テレビへのアンテナ出力はなく、Wi-FiルーターとのLAN接続が必要ないのが特徴です。配線がシンプルなため、部屋の間取りの制限を受けづらいのがメリットとなるでしょう。
初期設定や録画予約などは、スマートフォンやタブレットの「miyotto」アプリ(iOS 16.6、Android 10.0以降に対応)から行えます。
スマホ・タブレットで視聴する場合は、先述した専用アプリを使用します。テレビで見る場合は対応のスマートテレビである必要があり、スマートプロジェクターなどでも、Fire TVやGoogle TV向けの「miyotto」アプリを利用して視聴可能です(Fire OS 7、Android TV 9.0以降に対応)。
また、Windowsパソコンの場合には「DiXiM Play U Windows版」をインストールすることで視聴可能。なお、製品サイトには明記されていませんが、MacからもDiXiM系のサービスを介して視聴できるとされています。
同時に登録できる台数は6台、同時に視聴できる台数は最大2台まで(※宅内視聴が2台まで、卓外の場合は1台まで)です。
miyottoが内蔵するストレージ(HDD)はnasneと同じく2TB。外付けのHDD(160GB以上、8TB以下)にも対応しており、必要に応じた増設が可能です。 なお、miyottoではポートがUSB2.0だけでなく、USB3.0にも対応しています。
miyottoのメリットは、チューナーを3つ搭載しているため、1台で3番組の同時録画ができること。また、ドラマやアニメなど、指定したジャンル・時間帯の番組を、約90日分自動録画する「ドラマ・アニメ1クール自動録画」機能を備えていることもポイントです。
なお、サービスの利用には、CLUB Panasonicへの会員登録(無料)と、インターネットサービス「ディモーラ」への機器登録(無料)が必要です。また、miyottoアプリにおける「シーン検索」や「録画予約の修正」といった機能を使うためには、「ディモーラ」のプレミアム会員登録(月額330円)が必要です。
それでは、上述してきたnasneとmiyottoの違いについて、重要な部分をまとめましょう。両機種について、主な特徴について整理してみると、以下の表組のようになります。
特に重要な差としては、
上記5つが挙げられます。
なお、今回挙げたポイントは、“主な機能”としての範囲で筆者が調べたものであり、これらのほかにも差は存在するでしょう。本稿では詳細な機能については割愛しますが、想定用途に対応しているかどうかは、購入検討時に必ずチェックするようにしてみてください。
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