Windows 2000時代のDNS展開作法
 本連載では,Windows 2000の利用を前提として,DNS(Domain Name System)をどのように展開すべきかに注力して解説する。DNSは,インターネットやTCP/IPネットワークにおける標準の名前解決方式として,従来から利用されてきた。しかし,従来のWindowsネットワークではNetBIOSを利用していたため,DNSを名前解決の手段としては利用していなかった。
 すでに周知のとおり,Windows 2000では標準の名前解決方式としてDNSが採用されている。現在のWindowsネットワークを熟知している人でも,Windows 2000を導入するためには,まずDNSの知識を習得する必要がある。またWindows 2000は,既存のDNSサーバーではあまり利用されていないDynamic UpdateやSRVレコードの利用を前提としている。このため,従来のDNSにかかわる知識だけでは対応できないことも少なくない。
 そこで,本連載では,これらの技術解説と実際の設定方法について詳しく解説してゆく。読者諸氏がWindows 2000をスムーズに導入するための指針になれば幸いである。

Chapter 0:
はじめに

この連載の概要の説明
Chapter 1:
Windows NT 4.0の名前解決 〜NetBIOS〜
NetBIOS による名前解決とブラウジングについて
(1999年12月8日更新)
Chapter 2:
Windows NT 4.0のTCP/IPサービス 〜DHCPとWINS〜
WINSとDHCPについて
(1999年12月15日更新)
Chapter 3:
DNS(Domain Name System) 〜概要〜
DNSの仕組みと動作
(1999年12月22日更新)
Chapter 4:
DNS(Domain Name System) 〜委任と内部ルート〜
DNSの委任と内部ルートの構成
(2000年1月12日更新)
Chapter 5:
Windows 2000の名前解決 〜Active DirectoryとDNS〜
Active Directoryの概要とDNSとの関連
(2000年1月22日更新)
Chapter 6:
Dynamic DNS 〜DNSとDHCP〜
Dynamic DNSの概要とDHCPとの統合
(2000年2月12日更新)
Chapter 7:
名前解決方法の選択 〜最適な名前解決方法の探索〜
Windows 2000で採用すべき最適な名前解決方法とは何か
(2000年2月22日更新)
Chapter 8:
MS DNS 〜Windows 2000のみでの構成〜
MS DNSによる名前解決の実現。イントラネット環境の構築
(2000年3月12日更新)
Chapter 9:
既存DNSとの統合 〜BINDとの相互運用〜

BINDとWindows 2000の統合。BINDのみで構成するか,MS DNSと相互運用するか。ファイアウォールを介す場合にどうすべきか
(2000年3月22日更新)
Chapter 10:
既存システムとの統合 〜NTドメインとの相互運用〜
Windows 2000におけるNetBIOSによる名前解決。NTドメイン環境から緩やかに移行するにはどうすべきか
(2000年4月12日更新)
Chapter 11:
あとがき
連載の終わりに
[織田薫+松崎爲豁]