Exchange 2000徹底解剖
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変貌するExchange 2000
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インフォメーションストアに格納するデータは,目的別に分類できると便利である。たとえば,パブリックフォルダで情報を共有する場合にテーマごとに階層を分けたり,1つのパブリックフォルダの階層を1つのアプリケーションとして利用したり,という具合である。Exchange Server 5.5では,残念ながらこのような構成は不可能であった。しかしExchange 2000 Enterprise Serverはマルチデータベース(ストア)機能をサポートしているため,複数のストアをあとから追加することができる(Exchange 2000 Enterprise Serverのインストール直後は,1つのメールボックスストアと1つのパブリックフォルダストアしか作成されていない)。Exchange 2000 Enterprise Serverでは, 従来であれば1つのストア(データベース)にまとめなければならなかった情報も,複数に分割できる。これがマルチデータベースという機能である。
従来Exchangeを管理してきた管理者がExchange 2000に移行した場合に最もありがたい機能は,マルチデータベースをサポートしていることであろう。障害というものは,予期せずに突発的に発生するものである。そのような事態に備えて日々データをバックアップしておくのは,管理者にとっては基本中の基本といえる。しかし,「テープからデータを復元しようにも,元のデータベースがあまりに大きく,リストアだけで5〜6時間もかかってしまった」というご経験はないだろうか。メールサーバーが10分でも停止すると業務に悪影響が生じる今日,障害時には敏速に対応を完了することが求められる。その点から見ると,1つの大きなデータベースを複数の小さなデータベースに分割できると都合がよい。Exchange 2000では,このような操作が可能になった。この点は,管理者にとっても大きなメリットになるだろう。
追加した複数のストアを1つにまとめる単位のことを,Exchange 2000 Enterprise Serverでは「ストレージグループ」と呼ぶ。1つのストレージグループには,1つ以上のメールボックスストアまたは1つ以上のパブリックフォルダストアが格納される。インフォメーションストアへの操作内容を記録しているトランザクションログファイルは,1つのストレージグループで共有される。
ストアの追加やストレージグループの構成などは,すべてExchange 2000 Enterprise Serverの[システムマネージャ]から実行する。
一般に,データベースの管理体制は,その使用目的に応じて調整される。同様に,Exchange 2000のストアやストレージグループの管理体制も,使用目的に合わせて設定することができる。たとえば,バックアップの最小単位はストアであり,最大単位はストレージグループである。個々のストアサイズを小さくすることで,日々のバックアップ時間は短縮され,障害時の復元作業も短時間で終了するようになる。これは非常に便利である。もちろん,それぞれのストアやストレージグループの用途によって,バックアップのスケジュールを調整してもかまわない。さらに,ストレージグループに格納しているデータの種類に応じて,重要度が高ければトランザクションログをすべて保持するように設定し,重要度が低ければ循環ログ方式に設定することもできる。
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