Exchange 2000徹底解剖
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変貌するExchange 2000
ところで,パブリックフォルダツリーには2つの種類がある。その種類によって,アクセスできるクライアントも変わってくるので注意してもらいたい。
標準で作成されるパブリックフォルダツリーは「MAPIクライアント」という種類で作成される。MAPIクライアントとして作成されたパブリックフォルダツリーには,文字どおりMAPIクライアントであるOutlookのほか,OWA(Outlook Web Access)を通じてWebブラウザからもアクセスできる。
しかし,新たに作成したパブリックフォルダツリーは,「全般」という種類で作成される。全般として作成されたパブリックフォルダツリーは,WebDAV(Web Distributed Authoring and Versioning:RFC2518)を使用しているWebフォルダや,ファイルシステムなどからでなければアクセスできない。
したがって,従来バージョンのExchangeと同様にパブリックフォルダを利用して情報を共有する場合には標準で作成されるパブリックフォルダツリー(MAPIクライアント)を利用し,共有ファイルとして利用したりアプリケーションから利用したりする場合には新たに作成したパブリックフォルダツリー(全般)を利用する,というということになるだろう。
Exchange 2000 Enterprise Server Release Candidate 2では, ストアは1つのストレージグループあたり5個まで,ストレージグループは1つのサーバーあたり4個まで,それぞれ作成できる。しかし,サーバークラスタを構成する場合には,4個のストレージグループをすべて使い切ってはならない。なぜなら,障害が起こったサーバー上のストレージを退避させる場所がなくなってしまうからである。この点については,すぐあとで述べる。
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