Exchange 2000徹底解剖
開発環境としてのExchange 2000 Server

OWAと対応するWebブラウザ
●それ以外のWebブラウザ
 リッチクライアント以外のWebブラウザ――たとえばInternet Explorer 3.0,4.0,Netscape Navigatorなど――は,「リーチクライアント(Reach Client)」と呼ばれる。

 リーチクライアントの場合,HTML 3.2とJavaScriptをサポートすれば,その種類を問わない。そのため,LinuxやMacintoshといったWindows以外のOSでもOWAを使えることになる。リーチクライアントを使って接続したときの画面は,Fig.2-16のようになる。

 ただし,リーチクライアントで利用できる機能は,HTML 3.2とJavaScriptの仕様に制限されるため,OWAの機能の一部が使えない。具体的には,HTML文章の作成,ドラッグ&ドロップによる編集,プレビューウィンドウの操作,ツリー画面での操作などがサポートされない。

Fig.2-16 リーチクライアントによるOWAのアクセス(図版をクリックすると拡大可能)
fig_16

 リーチクライアントを使った場合,Webで一般的に使われるクリアテキスト方式を使って認証される。そのため,ログオンする際にはFig.2-17に示すウィンドウが表示され,ユーザー名とパスワードを入力することになる。


One Point! ただし,Internet Explorer 3.0やInternet Explorer 4.0は,Windows NT認証(NTLM認証)をサポートするため,リーチクライアントでもInternet Explorer 3.0やInternet Explorer 4.0を利用しており,かつExchange 2000 Serverが動作しているサーバーと同じドメインに参加しているときには,Fig.2-17のウィンドウは表示されず,その時点でログオンしているユーザー情報を使ってアクセスを試みる。

Fig.2-17 ユーザー名とパスワードの入力(図版をクリックすると拡大可能)
fig_17

 クリアテキスト認証は,ユーザー名やパスワードを暗号化せずに送信するため,セキュリティ上はあまり好ましくない。そのため,クリアテキスト認証を使う場合には,IISの設定を変更し,SSLを使った暗号化通信をするようにしておいたほうがよいだろう。

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