Exchange 2000徹底解剖
Exchange 2000 Conferencing Serverが描く次世代コラボレーションの全貌

カンファレンシングサービス

 我々が日常的に開催している現実世界での会議のやり方を思い起こしてみよう。まず,会議の主催者が開催日を決め,会議に参加して欲しい人と連絡を取り,彼らが参加できるか否かを確認する。参加人数に応じて会議室を予約し,必要な機材を準備する。人数に合わせて机や椅子をセッティングし,ホワイトボードやプロジェクタのスクリーンも準備する。会議の開催日になり,実際に会議が始まると,ホワイトボードに議題や発言を記録したり,Power Pointを使用してプレゼンテーションしたり,資料を配布したりする。また,会議中に一部の仲間と声をひそめて話すこともあるだろう。

 オンライン会議システムを導入すると,このような現実世界の会議と同様の環境を,ネットワーク上で仮想的に実現することができる。オンライン会議では,ネットワーク経由で音声やビデオ画像を送受信し,複数の参加者がお互いの顔を見ながら話し合いを進めることになる。

Fig.3-7 オンライン会議(図版をクリックすると拡大可能)
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 会議で必要な書類はネットワーク経由で配布され,ホワイトボードを共有して議題や発言を記録する。必要に応じて,Power Pointを共有してプレゼンテーションしたり,ExcelやWordなどのアプリケーションを共有して共同でファイルを作成したりする。

Fig.3-8 ホワイトボードの共有とファイルの転送
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Fig.3-9 アプリケーションの共有
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 このように比較してみると,現実世界の会議とオンライン会議は非常によく似ている。しかし,決定的な違いは,オンライン会議では物理的に人間が一カ所に集まる必要がないということだ。ネットワークを活用することで,東京―大阪間であろうと,日本―アメリカ間であろうと,自分の席にいながらにして容易に会議に参加できる。何をするにもコスト削減や迅速な行動が要求されている今日の組織活動において,オンライン会議を活用しない手はないだろう。

 このようなリアルタイムのコミュニケーション処理は,従来の電子メールだけでは実現不可能であった。しかし,Exchange 2000 Serverの環境下にExchange 2000 Conferencing Serverのカンファレンシングサービスを追加すれば,オンライン会議を容易に実現できる。オンライン会議のうち,音声とビデオ画像を利用した会議を「ビデオ会議」,ファイル転送,ホワイトボード共有,アプリケーション共有,チャット機能を利用した会議を「データ会議」と呼ぶ。カンファレンシングサービスは,Exchangeチャットサービスもサポートしているため,チャットの「ささやき機能」を使用して,会議中に一部の仲間と密かに意見を確認し合うことも可能である。

Fig.3-10 ビデオ会議とデータ会議
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 ここでは,Exchange 2000 Conferencing Serverのカンファレンシングサービスの仕組みと,導入方法について説明する。

「ささやき機能」を用いたチャット

 Exchange 2000は,「Microsoft Exchange Chatサービス」をサポートしている。Chatサービスは,Exchange 2000をカスタムセットアップすればインストールされる。また,ChatサービスはIRCX(Internet Relay Chat Protocol)というチャット用の標準プロトコルを使用して通信する。

Fig.3-11 Power Pointの共有と「ささやき機能」を用いたチャット
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