Exchange 2000徹底解剖
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Exchange 2000 Conferencing Serverが描く次世代コラボレーションの全貌
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NetMeetingを使用するExchange Server 5.5によるオンライン会議では,会議を開催するワークステーションがその会議をホストするようになっていた。そのため,すべての通信が1台のワークステーションに集中してしまい,会議の参加者が少ない場合はともかく,多い場合にはワークステーションが処理しきれないこともあった。また,ユーザーのワークステーションが会議をホストする仕様のため,インターネットを経由してファイアウォールを介してユーザーが会議に参加することは困難だった。
Fig.3-12 Exchange Server 5.5による会議
一方,Exchange 2000 Conferencing Serverのカンファレンシングサービスでは,会議を開催するワークステーションがその会議をホストするのではなく,Exchange 2000 Conferencing Serverを導入しているカンファレンシングサーバーが,会議の開始,管理,終了を処理するようになっている。そのため,1台のワークステーションに会議の通信が集中することがなく,カンファレンシングサーバーをDMZ(非武装地帯)に設置すれば,組織内外の両方のクライアントを会議に参加させることができる。
Fig.3-13 Exchange 2000 Conferencing Serverによる会議
また,カンファレンシングサービスは,ITU-T(国際電気通信連合)が定めたビデオ会議の標準規格であるH.323勧告と,データ会議の標準規格であるT.120勧告に準拠している。ビデオ会議を実現するには,音声やビデオ画像をIPパケットに変換し,ネットワークを越えて通信する「インターネットテレフォニー」の機能が必要になる。H.323とは,LANやインターネットを用いたインターネット テレフォニーの標準規格である。もう1つのT.120とは,画像や音声,ホワイトボードなどを利用したデータ会議の標準規格であり,T.12xプロトコルの集合である。たとえば,T.122/125は多地点間のリンク制御,T.126はホワイトボードの共有手続き,T.127はファイル転送の共有手続きを定めている。
このような通信は1対1が基本だが,MCU(Multipoint Control Unit:多地点制御装置)があれば,3拠点以上(3人以上のユーザー)で会議を開催できる。
今日,さまざまなメーカーやベンダーがオンライン会議システムを開発および販売している。なかにはMCU専用ハードウェアを販売しているメーカーや,有料の多拠点テレビ会議サービスを提供している通信業者もある。しかし,カンファレンシングサービスには標準でMCUが組み込まれているため,3人以上のユーザーが同時に会議に参加することができる(もちろん,1対1でも会議を開催することは可能)。さらに,必要に応じてMCUをカンファレンシングサーバーとは異なるコンピュータ(同一の会議サイトで,Exchange 2000 ServerやExchange 2000 Conferencing Serverがインストールされていないサーバー)に導入することもできる。MCUが複数あれば,それだけクライアントからの通信負荷を分散できるうえ,クライアントに近いネットワークに配置することで,会議をよりスムーズに実施することができる。
Fig.3-16 複数のMCU(図版をクリックすると拡大可能)
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