Exchange 2000徹底解剖
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Exchange 2000 Conferencing Serverが描く次世代コラボレーションの全貌
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「マルチキャスト」とは,動画や音声などの大容量データを効率よく複数のユーザーに配信するために利用される通信形式である。これに対して,電子メールの送受信やWebページの参照など,本稿の執筆時点で多くのIP通信に使用されている通信形態は「ユニキャスト」と呼ぶ。
動画や音声などの大容量データを送受信する場合,ユニキャストを用いては大変である。なぜなら,ユニキャストは1対1で通信する形式であるため,100人のユーザーがデータを要求した場合,サーバーは100個のデータを生成し,ネットワーク上に100個のデータを送信してしまうからである。つまり,サーバーとネットワーク双方の負荷を高めてしまう。マルチキャストの場合,サーバーが生成するデータは1つだけであり,それを特定のマルチキャスト グループ アドレスに対してだけ送信する。このとき用いられるグループアドレスは,224.0.0.1から239.255.255.255というクラスDのIPアドレスである。
特定のグループのメンバー(そのデータを要求しているクライアント)が複数のサブネットに存在する場合は,分岐点となるルータでマルチキャスト通信のデータがコピーされ,それぞれのサブネットに転送される。もちろん,このような転送を実現するには,マルチキャストに対応しているルータが必要になる。
さらに,グループアドレスに属するユーザーが存在しない(データを要求したクライアントが存在しない)サブネットがある場合,そこにはデータを転送しないようになっている。この点が,ネットワーク全体にデータを送信するブロードキャストと異なるところだ。つまり,マルチキャストとは,必要なクライアントだけに効率よくデータを転送する通信方式なのである。
ところで,特定のグループアドレスを決定したり,特定のグループアドレスにクライアントが参加または離脱したりする処理は,どのように実現されているのだろうか。
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