insourcing / 社内調達化
システム開発や運用などの業務を外部事業者にアウトソーシングしていたユーザー企業が、その業務を再び自社に取り戻すこと。
米国では1990年代の半ばからITアウトソーシングがブームとなリ、グローバルな金融機関などによる大型アウトソーシング契約のニュースも報じられた。しかし、「思ったほどコスト削減が進まなかった」「開発や運用から得られるスキルやノウハウを経営やIT戦略にフィードバックできない」「ITサービスが硬直化する」「ITガバナンス上、問題がある」などのデメリットが明らかになってきた。このため2000年ごろから、アウトソーシング契約を見直し・解消して、SEなどを再雇用し、システム関連業務を社内に戻すという動きが散見されるようになる。このようなアウトソーシングと逆の流れを、インソーシングという。
日本企業でも、一度は社内IT部門を情報子会社にしたり、情報子会社を売却や独立などで切り離したりしながら、再び社内にIT部門を組織するケースが見られる。いずれにせよ、どの部分をインソース(自社)で行い、どこからをアウトソースに任せるのかを定める、ソーシング戦略が重要となる。
なお英語で“insourcing”という場合、日本でいう派遣やインハウスの請け負いのように、アウトソーシング側が発注企業の社内で業務を進めるスタイルをいう場合があるので、注意が必要である。
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