JR東日本は9月末、最新機能を装備した試験電車「ac@train」のテスト走行を行った。輸送の安定性の向上、コストダウン、バリアフリーなど、さまざまな機能の向上が図られたこの未来の電車。中でも注目は、特急車両での利用を想定して設置された、インターネット設備だ。各座席に1台ずつ、タッチパネル式の端末が設置され、この端末から車内のLANに接続。インターネットにアクセスできるほか、先頭車両に設置されたカメラの映像配信、乗り換え案内、車内販売の注文など、さまざまなサービスを利用することができる。また座席に設置されたLANポートや、車両に搭載されている無線LANアクセスポイントを使って、自分のパソコンからもインターネットや車内サービスにアクセスすることが可能だ。
今回の試験走行では、屋外との通信にNTTドコモのFOMAが採用されていたが、本サービスではその時点で最適の接続方法を選択するという。また、特急列車に限らず、ニーズに応じて通勤車両などにも、無線LAN設備などを搭載する可能性があるという。実際にこうした車両が登場する時期は未定だが、そう遠くない未来、走るブロードバンドアクセスポイントが誕生しそうだ。
■ac@train www.jreast.co.jp/ development/ actrain.html 外観は山手線似。混雑緩和のために車体幅を広げ、ドアも外吊り方式にするなど、デザイン面でもさまざまな工夫が