スクエニ、松下「UniPhier」にミドルウェア「SEAD Engine」を提供――デジタル家電展開への布石を
松下電器産業が提唱している「UniPhier(ユニフィエ)」は、ホームAV製品から携帯電話までさまざまなデジタル家電に幅広く対応できるという、デジタル家電向けの統合プラットフォーム。2004年9月に発表以降、搭載第1弾となったSDマルチカメラ「SDR-S100/S300」を始め、NTTドコモ初のワンセグ対応端末である「P901iTV」にも採用されている。
スクウェア・エニックスは、これまでゲーム開発にともない蓄積されてきたノウハウを生かして「SEAD Engine」を新たに開発した。これは、デジタル家電や組み込み機器向けに、グラフィックス、サウンド、非同期通信機能などの双方向アプリケーションを実行するために必要なソフトを統合したミドルウェアとなる。
このSEAD EngineをUniPhierプラットフォームへ組み込むことで、2D/3D表現能力をはじめとしたグラフィックス機能の強化を図るとともに、PCや家庭用ゲーム機、携帯電話など、これまで個別に開発せざるを得なかったコンテンツについて、これらの端末以外にも、デジタル家電をも含めてシームレスな開発・利用環境を提供できるようになるという。
スクウェア・エニックスの和田洋一社長は「今日はコンテンツメーカーとしての立場ではなく、ソフトウェアメーカーとしての立場で来た」と前置きし、「ハイエンドのゲームを開発するために、自前でミドルウェアを作成したりと、この20年間にさまざまな技術が蓄積されてきた。また、携帯電話やオンラインゲームにもコンテンツが広がっていくと、どうしても技術的な革新が必要になる。そこで、“ソフトウェアメーカー”としての立場から、新しい展開ができるのではないかと考えた」と語る。
「家庭用ゲーム機から始まり、PC、携帯電話とマーケットを広げてきたが、最後に残る巨大なマーケットがデジタル家電。ここへのコンテンツ提供は問題意識として際だってきているが、個別にコンテンツを提供することは莫大なコストがかかり不可能。UniPhierにSEAD Engineを提供することで、デジタル家電については統合プラットフォームを得ることができる」と和田氏。デジタル家電をカバーしつつ、ゲーム専用機やPC、携帯電話などについても橋渡しをしていけば、すべてを統合するような、コンテンツ提供側としても利便性・柔軟性・拡張性の高い土壌ができあがるとのこと。
「コンテンツプロバイダが安価に、さまざまな端末向けへ簡単にコーディングできるのであれば、デジタル家電に載るコンテンツの層も非常に幅広くなっていく。この相乗効果を狙うことで、新しいマーケットが開ける」(和田氏)
今後の体制だが、両社共同でUniPhierプラットフォームでのSEAD Engineと、3Dグラフィックス技術を共同開発することになる。開発は2006年上期から始まっており、「展開フェーズ」となるソリューション提供の時期は「2007年度末あたりが目標」(和田氏)としている。
松下電器産業の古池副社長は、「インテルのViivやマイクロソフトの構想などとは競合することになるが、これらはPCからのアプローチ。デジタル家電の側から、コンテンツ側へ具体的にどうアプローチするかということはこれまで発表されていない。今回はそのきっかけとなるもので、これからの機能アップについてのヒントとなれればと思う」と語った。
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