画質だけじゃない、麻倉怜士の「スマートビエラ」活用指南(3/3 ページ)

» 2013年03月29日 10時00分 公開
[麻倉怜士,PR/ITmedia]
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正確な色再現にエンターテイメントの香りもプラス

 さて、いよいよ画質チェックです。今回は、プラズマの「VT60シリーズ」と液晶の「FT60シリーズ」という、それぞれのハイエンドモデルを検証しました。


 まず「VT60シリーズ」です。もともとビエラのプラズマモデルは、画質のクオリティーがトップクラスで、黒の締まり、色再現生、階調性、コントラストの良さは抜群でした。春の新製品では、2つの大きな改善を加えた新パネル「フル・ブラックパネル」を採用しました。

 改善の1つめは、サブフィールド数の増加です。自発光のプラズマパネルは放電回数で明るさを制御していますが、先代「ZT5シリーズ」では「1/4サブフィールドドライブ」という技術を採用し、明るさの最小単位を従来の1/4にしました。つまり、微妙な明るさの違いを表現できるようになったわけです。さらに新パネルでは、サブフィールドをZT5シリーズよりも増やして階調性をアップ。プラズマでは階調数が少ないと暗部ノイズが出やすくなるのですが、実際の映像を見ると格段に暗部ノイズが減っていることが分かります。

 また新パネルでは赤の蛍光体を変更して色再現性も向上しました。色域は、デジタルシネマ規格の98%をカバー。その効果は明らかで、Blu-ray Disc「君に読む物語」では、スーツの赤や花嫁姿の肌色など、色の情緒性を見事に描き分けてくれました。従来以上の赤のリアリティを出せたことは特筆すべきことだと思います。

 一方、IPSパネルを搭載した「FT60シリーズ」のトピックは、中間応答速度の向上です。一般的なVA方式の液晶パネルでは階調により応答速度にバラツキが出ますが、今回のパネルは各色の応答速度が均一にしたことで色の濁りが確かに少なくなりました。

 ただ、そうした技術的な進化とは別に、今回とても驚き、またうれしかったのは、チューニングによって表現力が増したことでしょう。パナソニックの液晶テレビは、もともとあまり目立ちませんが、質の高い画質でした。ただ、どちらかというとモニター志向で、バランスは良いけれど映画を見るときには物足りなさが残ります。しかし今回は良いですね。色再現性やDレンジが格段に上がり、エンターテイメントの香りがします。映画やドラマに没入できる画質に近づきました。


画質もスマート、それが“本当のスマートテレビ”

 スマートテレビは、放送と通信の垣根を越え、視聴者がいま見たい物を提供してくれるコンテンツの窓です。そこにはBDをはじめ、デジタル放送、低解像度のネット動画まなどさまざまな映像が映し出されるため、“画質”という基礎体力が欠かせません。BDがきれいに映るのは当たり前。スマートビエラは超解像技術も本格的に取り入れ、デジタル放送の圧縮ひずみをある程度抑えたり、低解像度のネット動画もそれなりに見られるように工夫しています。通信の機能だけでなく、画質を上げる技術、そしてユーザーインタフェースの技術まで総動員し、“使えるスマートテレビ”を目指したことが良い。多機能だけではスマートにならない、画質もスマートでないと“本当のスマートテレビ”ではないという、メッセージが明確になりました。



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提供:パナソニック株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia LifeStyle 編集部/掲載内容有効期限:2013年4月28日

麻倉怜士の「スマートビエラ」活用指南