OPPO初のヘッドフォン「PM-1」、本田雅一と野村ケンジはどう見た?(前編)レアな対談企画が実現(2/2 ページ)

» 2014年06月25日 10時00分 公開
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「パーソナルオーディオ」を開拓、平面振動板という冒険

野村: 今回の新製品ですが、OPPOとしてはどのように位置づけているのでしょう。ヘッドフォンアンプはともかく、ヘッドフォンは従来の製品ラインとは異なる印象を受けます。ヘッドフォンアンプについては、OPPOの得意技といえる複合機スタイルですから理解できます。USB-DACの機能もあり、プリアンプにもなります。BDプレーヤーと同じ多機能モデルで、得意の回路設計技術も活かせます。いわばOPPOなりの“勝利の方程式”に沿ったものです。

「PM-1」を試聴する野村氏

松浦: 今回は「パーソナルオーディオ」という位置づけ、BDプレーヤーとは違う製品群と捉えています。最初に話を聞いたときは、私も「なぜヘッドフォン?」と思いました。米国本社にたずねてみたところ、1つはマーケットの成長度、もう1つはユーザー層の特性を挙げていました。Blu-ray Discプレーヤーだけをやっていても、数年後には製品カテゴリーとして存続しているかどうか分からない。OPPO Digitalの成長戦略における“BD以外”を探したとき、こだわりのあるお客様が多いことでOPPO Digitalがこれまで培ってきた高音質化技術が生きること、そして将来的に世界規模で市場の広がりが見込める製品ジャンルであることを踏まえ、Hi-Fiヘッドフォンを選んだとのことです。

本田: ヘッドフォンには有名ブランドがいくつもありますが、組み合わせるコンポーネントに圧倒的なブランドはまだありません。着眼点としては正しいと思います。しかし、ヘッドフォンまで作るとは面白い。

野村: しかも平面振動板を採用する冒険心。

本田: けっこう難しい技術ですよ。低ひずみとか、安定した周波数特性といったメリットも多いですが、キャパシティーが狭く、帯域を広げるのも音圧を稼ぐのも難しい方式です。それを最初のヘッドフォン製品に持ってきたのは意外でした。

松浦: 振動板は楕(だ)円形状をしていて、独自の7層構造です。両面にエッチングされた渦巻き形状アルミ導体を使い、ネオジウムマグネットも両面に付いている、本当のプッシュ・プル駆動になっています。

イヤーパッドを外して中を見る2人

野村: 楕円形にした理由は?

松浦: 四角よりも低ひずみになるそうです。

本田: 結果として、すごくナチュラルな音が出てくるのがすごい。装着感も上々。聴き疲れせず、耳も痛くならないから長く聞いていられます。また、外観の高級感もポイントは高いですね。高価そうに見えるし、触り心地もいい。木製の箱には驚きましたが(笑)。

話題の木箱。とても高級感がある

野村: 納得のデザインですね。実際に装着したときの見栄えがいい。意識してはいないかもしれないが、平面振動板だからハウジングを薄くできる上に開放型だからシンプルにできるメリットが活きています。

松浦: デザインは開発の初期に決まったようですが、パーツの仕上げにはいろいろ議論があったようで、かなりこだわった仕上げになっています。あと、装着時の側圧については、OPPO Digitalはすごく気にしていて、日本人のサイズにも合うように作られています。


野村: ファーストプロダクトとしては、とても良い出来ですね。音質面では、上は出るけど倍音の伸びが少し足りないとか、解像感ももう少しほしいといった点はありますが、まずエージングが終わっていない印象を受けます。貸出機が届いたときに24時間くらいかけましたが、まだまだ変わりそうです。300時間くらいかけて良いかもしれません。

松浦: 振動板が多支点のため、エージングにすごく反応するようです。われわれも、米国からサンプルが届いて半日ほどエージングしたときの変わり方に驚きましたが、まだ変わり続けています。収束点がいつなのかは、正直まだ分かりません。“育て甲斐”があるヘッドフォンかもしれません。

――後編では、USB-DAC内蔵ヘッドフォンアンプ「HA-1」を中心に話を進めます。

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提供:OPPO Digital Japan株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia LifeStyle 編集部/掲載内容有効期限:2014年7月24日

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