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総銃弾数2万5000発のB級アクション――「シューテム・アップ」本山由樹子の新作劇場

スカイダイビングをしながら、コトに及びながらガン・ファイト。主人公はニンジンをこよなく愛し、顔なじみの娼婦は赤ちゃんプレイ専門。キャストは豪華なのに、B級魂炸裂の壮絶アクション。

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シューテム・アップ(Blu-ray Disc)

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 「インサイド・マン」「トゥモロー・ワールド」のクライヴ・オーウェン主演によるアクション映画「シューテム・アップ」が10月8日にBlu-ray Disc化。特典は音声解説付きの未公開シーン集、メイキング映像、Animatics、Addictivetv Remix Trailer、Red Band Trailer、オリジナル劇場予告編などを収録している。

 ニューヨークの暗黒街。スミスが路上のベンチに座り、ニンジンにかぶりついていると、1人の金髪女性が目の前を通り過ぎる。彼女はどうやら妊婦のようだ。1人の男が彼女の後を追う。事情を察したスミスはニンジンを武器に男を倒す。だが、さらに悪党どもがやって来て、妊婦の逃げ込んだ倉庫はあっという間に銃撃戦の場に。彼女はショックのあまりに産気づく。スミスは銃で応戦しつつも、出産を助けるが、彼女は流れ弾にあたり死亡してしまう。スミスは赤ん坊を守るため、顔なじみの娼婦とともにマフィアと戦うことに。執拗に赤ん坊を取り返そうとするマフィア。その裏には巨大な陰謀が隠されていた。

 見どころは銃弾2万5000発を使った、これでもかと言わんばかりのガン・ファイト。ほぼ全編に渡って弾が飛び交い、死体が転がる。しまいにはスカイダイビング・シューティングやセックスの最中にも。主人公の小道具の使い方も面白い。机の引き出しや公園の遊具など目に付いたものは何でも利用して、圧倒的多数の武装集団をバッタバッタと倒す。特に主人公がいつも持っているニンジンの活躍は、こんなのアリ?と、もうひたすら笑うしかない。

 監督のマイケル・デイヴィスはジョン・ウー監督をリスペクトしているという。本作は、ジョン・ウーの「ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌」の、赤ん坊を抱えたチョウ・ユンファが病院で一戦を交えるシーンからヒントを得たという。

 共演者も豪華。「サイドウェイ」のポール・ジアマッティがマフィアのボスを、娼婦を「ダニエラという女」のモニカ・ベルッチが演じている。

 主人公は、平気で悪党を殺すくせに、曲がったことが大嫌いで、身障者用パーキングに車を止める健常者などに牙を向く。娼婦もただの娼婦ではない。母乳プレイ専門で、彼女の仕事場にはさまざまなほ乳瓶がディスプレイされている。マフィアのボスもかなりの変わり者だ。この際ストーリーは無視しても構わない、と思う。一癖も二癖もあるキャラクターと、荒唐無稽なガン・アクションを、頭を空っぽにして楽しむことをオススメする。

関連サイト:http://www.shootemup.jp/(公式サイト)

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