音が変わった! 2012年はAVアンプの当たり年(後編):麻倉怜士のデジタル閻魔帳(3/3 ページ)
春から夏にかけて各社から登場するAVアンプは、普及価格帯のものが多い。しかし、その中にいくつか、昨年までとはまるで違う音が聞ける製品があったという。前回に続き、AV評論家、麻倉怜士氏に解説してもらおう。
オマケコーナー:この夏はオーディオ雑誌の付録が面白い
最近のオーディオ雑誌は、豪華な付録が付くケースが増えました。以前からファッション誌などは多かったのですが、今年の夏はオーディオ各誌が付録を充実させています。
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まず、8月下旬発売の「DigiFi No.7」(ステレオサウンド刊、2980円)には、Olasonic(東和電子)のUSB DAC搭載デジタルパワーアンプが付いてきます。Olasonicは、この連載でも取り上げたことがありますが、ソニーでオーディオを作っていた技術者が中心になってものづくりをしている会社。卵型のスピーカーで有名ですね。今回の付録はスピーカーではありませんが、卵形スピーカーで培った技術を応用したもので、USBバスパワーでも10ワット+10ワットの出力(ダイナミックパワー)。体験した人の話によると、大きなスピーカーを朗々と鳴らしたそうですよ。
「HiVi」(ステレオサウンド刊)の9月号(8月17日発売、1980円)には、zonotone(ゾノトーン)の「6N USBケーブル」が付きます。長さは20センチと短い“お試しバージョン”ですが、同社製USBケーブル「6N・USB-Grandio 2.0」(0.6メートルで1万1000円)と同等の高純度6N銅を使用したぜいたくなケーブル。これは私も取材したのですが、繊細でニュアンスの良い音でしたね。さらに、次は「SUPRA」(スープラ)のUSBケーブルが付録になるそうですよ。
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それから、既に販売されていますが「AUDIO BASIC」(共同通信社刊、2000円)の夏号(No.63)に「スパイク受けインシュレーター」3個が付いています。AET製で素材はアルミニウム合金。スパイク受け型ではありますが、普通のインシュレーターとしても使えます。3個ではも片側のスピーカーにしか使えませんが、9月発売の秋号でも同じものが付録となるので、2号連続で購入すると1セット完成するというわけです。
「STEREO」(音楽の友社刊)の8月号(7月19日発売、2990円)には、デンマーク、スキャンスピークの10センチスピーカーユニットが付きます。こちらはオリジナル完成品のペア。さらに同日発売のムック「Stereo編スピーカー工作の基本&実例集2012年版」は、そのオリジナルスピーカーユニットも使えるエンクロージャーキットが付録です(4998円)。このあたりを購入すると、あとPCがあれば音が出るという感じですね。
なぜ、ここへきて付録が充実しているのでしょう。オマケは販売促進のカンフル剤ですが、それ以上に各誌とも“音を出す魅力”を身近なところから訴求しようとしています。付録を提供するメーカーは、例えば短いケーブルを付録にすることで、気に入ったら長いケーブルを選んでもらえるというメリットがあるのです。
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