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NHK、時空間符号化技術を用いた8K地上波伝送実験に成功
NHKは、時空間符号化の手法を用い、地上デジタル放送で使われている単一周波数ネットワークによるスーパーハイビジョン(8K)地上波伝送実験に成功した。
NHKは、時空間符号化の手法を用い、地上デジタル放送で使われている単一周波数ネットワークによるスーパーハイビジョン(8K)地上波伝送実験に成功した。
現在の地上デジタル放送では、周波数を有効利用するために、放送局と中継局など複数の送信局が同じチャンネルを利用する単一周波数ネットワーク(SFN)を使っている。しかし、同一チャンネルで2カ所から同じ波形の信号を送信するため、“回り込み”(中継局で送信した信号を自ら受信してしまうこと)などで受信品質が劣化する課題があった。
今回のSFN技術では、時空間符号化(情報を時間的・空間的に符号化し、複数のアンテナから分散して送信する方式)を用いて送信所ごとに異なる波形の信号を生成。受信側は異なる信号を受信することになり、より安定した受信が可能になったという。
NHKでは、研究の成果を5月30日から6月2日まで東京のNHK放送技術研究所で開催する「第67回 技研公開2013」で公開する予定だ。
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