ハイレゾ時代のHi-Fiコンポーネント、ヤマハ「S2100」シリーズ登場:アナログメーター付き
ヤマハがプリメインアンプの「A-S2100」およびCDプレーヤー「CD-S2100」を発表した。昨年登場した上位モデル「S3000」シリーズの開発ノウハウを多く盛り込み、ハイレゾ時代のHi-Fiコンポーネントに進化した。
ヤマハは4月24日、Hi-Fiコンポーネントの新製品として、プリメインアンプの「A-S2100」およびCDプレーヤー「CD-S2100」を発表した。価格は各25万円(税別)で、6月上旬に発売する予定だ。
2007年に発売した「S2000」シリーズの後継機ながら、昨年登場した上位モデル「S3000」シリーズの開発ノウハウを多く盛り込み、ハイレゾ時代のHi-Fiコンポーネントに進化した。黒いサイドウッドやアナログメーターなど、デザインも「S3000」シリーズを踏襲している。
SACD/CDプレーヤーの「CD-S2100」は、新たにUSB-DAC機能を搭載。DSD 5.6MHzおよび192kHz/24bitのPCM音源に対応する。このUSB-DAC基板をはじめ、デジタル系とアナログ系の電源を左右に分けた左右対称設計や制振性の高い「ハイプレシジョンリジッドCDメカ」、全段ディスクリート構成のバランス伝送などはすべて「S3000」シリーズから継承したものだ。「S3000シリーズ開発時に良かったものを(下位モデルに)下ろしてきた」(同社)。
逆に「S3000」と異なる部分は、デジタル用電源がEIトランスになっていること(S3000はトロイダル)、CDメカユニットのマウントが2ミリ圧の鉄製アンカープレートに変更されたことなど。なお、DAC基板は基本設計こそ共通だが、DACチップはESSの“Ultra DAC”「ES9016」となった。「8ch DACのES9016をL/Rの+と−でそれぞれ2chずつ使用し、ディファレンシャルでバランス出力を得る」(同社)。なお、DSDはASIO 2.3またはDoP方式のネイティブ再生に対応するが、Mac OS環境では2.8MHzまでとなる。
一方の「A-S2100」は、ヤマハ独自のフローティング&バランス増幅を採用したパワーアンプだ。実用最大出力は120ワット+120ワットで(8オーム時)、全段ディスクリート構成のバランス伝送が可能だ(トーンコントロールがフラットなとき)。JRC製の電子ボリューム、ネジ留め結線によるローインピーダンス設計に加え、S3000と同等のフォノイコライザーやMCヘッドアンプや真ちゅう削りだしのスピーカーターミナルなど、随所にS3000のノウハウを取り込んだ。電源はS2000と共通の大型のEIトランスとなる。
同社によると、「S2100シリーズでは、S3000の音楽性を生かしつつ、低域のレスポンスと解像度向上させた」という。「軽くはないが音離れの良いリズミカルな低音になっている」(同社)。
CDプレーヤーは435(幅)×137(高さ)×438(奥行き)ミリ、重量は16キログラム。USB-B端子のほか、光/同軸のデジタル入力を備えている。出力はバランス(XLR)およびRCAピン。パワーアンプのサイズは435(幅)×157(高さ)×463(奥行き)ミリ。重量は23.4キログラム。
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