iPhoneによるハイレゾ再生との相性も抜群、オンキヨー初の多機能ポタアン「DAC-HA200」:ハイレゾ対応ポタアン検証(2)(3/3 ページ)
オンキヨー初のUSB-DAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「DAC-HA200」。ティアック「HA-P50」と基本設計を共通としながら、オペアンプを新日本無線の「MUSES8920」に変更するなど、独自の音作りを行っている。Android端末も使い、音質もじっくりと評価していこう。
「Xperia Z2」でのハイレゾ再生を試す
ハイレゾ再生に対応するソニーのスマートフォン「Xperia Z2」で、Androidスマホによるハイレゾ再生についても検証してみた。本機の場合、通常AndroidスマートフォンからUSBケーブル1本で接続してデジタル出力が行えるが、今回はXperiaにUSB OTGホストケーブルを接続してからUSBケーブルにつなぎ、アンプ背面にはPCでハイレゾを聴く場合と同じくmicroUSB端子のAUDIO INに入力した。Xperiaの「Walkman」アプリでハイレゾの楽曲を再生したところ、力強くディティールがしっかりと描かれたハイレゾのサウンドが出力された。PCと同じ接続方法でデータを入力しているので、ハイレゾのUSB出力に対応しているスマートフォンであれば同様の方法で本機を使ったハイレゾ再生が楽しめる。
microUSB端子で接続する場合、スマートフォンなど接続先の機器からアンプのバッテリーを給電する仕様になっているため、スマートフォンのバッテリーが相当なスピードで減ってしまう。本体パッケージに同梱されているUSB-A DC充電ケーブルをアンプにつなげば、DCケーブル側の給電が優先されようになるので、結果スマートフォン側のバッテリー消費を抑えることができるようになることも覚えておきたい。
入門者にも安心の多機能・高音質
iOS、Androidのモバイル端末楽しむデジタルオーディオ再生を最も手軽にクオリティアップできるポータブルヘッドフォンアンプだ。これまでアダプターを必要としていたiOS機器によるハイレゾ再生を純正のUSB変換ケーブルにつなぐだけで可能にしているあたりに次世代らしさと感じさせる。それだけでなく使い勝手や可搬性の面でもメリットが大きいことが実感できた。
音質については立体感が豊かで帯域バランスが整っていながら、一体感のあるグルーブを聴かせる音楽性の高さも垣間見せる。オンキヨーの直販サイトでの販売価格が3万2400円(税込)と手頃なことから、ポータブルヘッドフォンアンプのエントリーユーザーにとっても、iPhoneやAndroidスマートフォンで楽しむポータブルリスニング環境を気軽にクオリティアップできる選択肢になるだろう。多機能で使いやすいアンプなので、マニアの方が買い増しを検討する製品としても十分に価値があると思う。
著者プロフィール
山本 敦
出版社でのWeb編集・記者職を経てフリーライターに。デジタルAV、スマホ・タブレットを含むデジタルガジェットの使いこなしも得意分野。海外メーカーの開発者&VIPへのインタビューも多数こなす。
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