MQAも再生できる小型アクティブスピーカー、クリプトン「KS-9Multi」発売
クリプトンが10月に発売する「KS-9Multi」は、新しい高音質音源として注目されるMQAのデコードに対応した初の小型アクティブスピーカー。6万Hzという超高域まで再生できるという。
クリプトンが10月1日に発売する「KS-9Multi」は、新しい高音質音源として注目されるMQA(Master Quality Authenticated)のデコードに対応した初めての小型アクティブスピーカーとなる。価格は、オープンプライス。実勢価格で28万円前後になる見込みだ。
KS-9Multiは、XMOSを用いてMQAデコーダーを新設計。FPGAによるDSPを加え、MQAのほかに最大192kHz/24bitのリニアPCMやDSD 64の再生も可能な“マルチ”なスピーカーとなった。
だ円形のエンクロージャーは小さいながらも厚さ8mmのアルミニウム製で、バスレフ方式を採用。6万Hzという超高域まで再生できるリングダイアフラム・ツイーターと84mm径のウーファーを個別のデジタルアンプで駆動するバイアンプ駆動になっている。出力は各40W。
さらにスピーカーベースとネオフェードカーモンマトリックス3層材のインシュレーターを採用。サランネットも西陣織とぜいたくな仕様になっている。「高品位かつ小型サイズとは思えない豊かな低域再生を実現した」(同社)
入力端子も豊富。USB端子(B型)に加え、Blu-ray Discの音楽コンテンツが楽しめるHDMI入出力(出力はスルーアウト)、光デジタル入力、アナログ入力(ステレオミニ)を備え、据え置き型BDプレーヤーからポータブルオーディオまで幅広く対応した。
外形寸法は、130(幅)×200(高さ)×170(奥行き)mm。重量は右が約3kg、左は約2.9kg(スピーカーベース、サランネット含む)。
チューリップ・ガーデンもMQA化
またクリプトンは、MQA音源の配信も手がける。ハイレゾ音楽配信サービスの「KRIPTON HQM」では、10月からMQAエンコードの楽曲を順次発売する計画。第1弾はカメラータ・トウキョウのクラシックアルバム8タイトルと1977年に発売されたチューリップ初のベストアルバム「チューリップ・ガーデン1」、女性ジャズ・ボーカリスト、ウィリアムス浩子さんのアルバム「a time for Ballads」。また沢口音楽工房のUNAMASレーベルからも10タイトルが登場する予定だ。
積極的に新しい技術を導入するクリプトン。同社の濱田正久社長は、「クリプトンは、ソフト、ハードの両面におけるチャレンジャーであり続ける」と話している。
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