ソニーは、壁際に置いて100インチの4K映像を投写できる超短焦点ホームシアタープロジェクター「VPL-VZ1000」を4月22日に発売する。価格は220万円(税別)と高額だが、2015年に発売した最初の4K超短焦点プロジェクター「LSPX-W1S」に比べると半額以下になった。
ソニー製の0.74型4K SXRDにレーザー光源「Z-Phosphor」を組み合わせ、2500lm(ルーメン)の明るさを実現したモデル。超短焦点レンズにより、スクリーンから15.5cmという至近距離で100インチ、約26cmで120インチの映像(16:9)を投写することが可能だ。「投写映像に人の影が映り込むことがなく、生活動線も妨げない」(同社)。
本体はAVラックなどの上に設置できるほか、今回は天吊り投写やリア投写にも対応。約1.02倍の微調整用電動ズームレンズも備えている。また背面吸気/前面排気の空冷システムを採用しているため、「専用にラックを制作して中に収めることも容易だ」という。
HDR 10とHLGをサポート
もう1つの新しいトピックが、新たにHDR 10とHLG(Hybrid Log Gamma)をサポートしたこと。遅延のない調光が行えるレーザー光源と合わせ、「全体の明暗の差が大きい映像でも細部まできれいに表現できる。立体感や奥行き感、精細感が増す」(同社)
またパターン分類方法を学習型に進化させ、画像に適した超解像処理を可能にした「データベース型超解像処理LSI」(リアリティークリエーション)でフルHDの映像信号も4Kにアップコンバートする。
HDMI入力は4系統で18Gbps伝送とHDCP 2.2をサポート。4K/60p信号入力はもちろん、色域はBT.2020まで対応している。端子類は本体の側面に設けているが、ケーブルが外から見えないように収納スペースとサイドカバーを設けるなど、設置時の美しさにもこだわった。ケーブルは背面から外に出す仕組みだ。
外形寸法は925(幅)×218.5(高さ)×493.8(奥行き)mm。重量は約35kg(サイドカバー、トップカバーを除く)。オプションとしてアクティブシャッター方式の3Dメガネ「TDG-BT500A」が用意されている。
関連記事
- ソニー初の4K有機ELテレビを発表、平井社長は“HDRワールド”の広がりを強調
ソニーが「CES 2017」に先駆けて新製品を発表。特に注目したいのが、4K有機ELテレビ「BRAVIA OLED A1E Series」。平井社長は以前から掲げている「ユーザーに感動をもたらし、人々の心を刺激する会社であり続ける」ことの継続を約束した。 - ソニー「Life Space UX」の新コンセプトモデルは“全て”につながる4K短焦点プロジェクター
ソニーは、「Life Space UX」のコンセプトモデルとして、新しい4K短焦点プロジェクターを公開した。ユーザーがスムーズにさまざまなコンテンツにアクセスするための仕組みを設ける。 - なぜドルビービジョン対応製品が増えたのか?――CESリポート(後編)
AV評論家・麻倉怜士氏によるCESリポート後編。今回はドルビービジョンにソニーの「Crystal LED Display」と超短焦点プロジェクター、HDMI 2.1、MQAの最新動向など盛りだくさん。さらに「ドルビーシネマ」体験リポート付き。映画館はここまで来た! - 2月発売が決定!――日常空間をおしゃれに変えるソニーの「ポータブル超短焦点プロジェクター」
ソニーが「Life Space UX」の第3弾となるポータブル超短焦点プロジェクター「LSPX-P1」とグラスサウンドスピーカー「LSPX-S1」を正式発表した。居住空間を見直し、“空間そのもの”を活用して新たなユーザー体験を実現するという。 - 価格は500万円! ソニーが超短焦点4Kプロジェクターを正式発表
ソニーが国内でも“Life Space UX”の超短焦点4Kプロジェクター「LSPX-W1S」を正式に発表した。全額前受けによる受注生産で、「銀座ソニービル」での対面販売のみとなる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.