日立のエアコンといえば“白くまくん”。その名称にぴったりの新機能をひっさげて2017年秋の新製品を投入します。
新機能の名称は「凍結洗浄」。近年はエアコンに“自動お掃除機能”が付いているのも普通になりましたが、多くの場合は熱交換機の手前にあるフィルターを掃除するもの。複雑な構造をしている熱交換機はお手入れがしにくく、フィルターを通り抜けてしまったホコリやカビ菌が溜まるとニオイや冷却効率の低下につながってしまいます。
日立ジョンソンコントロールズ空調が採用した凍結洗浄は、熱交換機の能力を生かしたもの。それ自体が凍るまで冷やし、空気中の水分が付着して大量の霜を発生させます。水は凍る際に膨張するため、その力を利用して汚れを「はがしとる」(同社)。さらに一気に溶かすことでホコリやカビ菌、油汚れを洗い流し、その後はエアコン内部にイオンを充満させて除菌。カビ菌の繁殖を防ぐ仕組みです。
気になるのは凍結洗浄で発生した汚れた水の行方ですが、専用の水受け皿にため、ドレン水と一緒に屋外へと排出します。排出経路となる水受け皿もステンレスで作られているため、カビ菌は繁殖しにくいというわけです。
またセンサーとカメラを持つ「くらしカメラ AI」が室内の状況を認識し、エアコン内部の汚れ具合を予測。自動洗浄の頻度を制御します。もちろん自動洗浄が動くのは、人がいないとき。手間をかけずにエアコン内部をきれいに保つことができるため、冷暖房効率のアップと節電にもつながります。
ステンレスクリーンしろくま君の新しいラインアップは、2.2kWの「RAS-X22H」から9.9kWの「RAS-X90H2」(単相200V)までの11機種。価格はすべてオープンプライスで、10月末に発売予定です。
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