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» 2007年04月11日 14時28分 UPDATE

トヨタ、カーナビ地図の差分更新ができる「G-BOOK mX」

地図の情報を自動的に更新することができる。走行情報から独自の道案内をするサービス。車載通信機を使った場合、初年度は無料とし、2年目以降は年1万2000円で利用できる。

[土肥義則,Business Media 誠]
yd_mx01.jpg トヨタ自動車副社長の豊田章男氏

「地図の差分更新機能は世界初だ」

他社製品との違いについて、豊田章男副社長はこう強調した。

 トヨタ自動車は10日、新たなテレマティクスサービスとして「G-BOOK mX(ジーブックエムエックス)」を提供すると発表した。従来の「G-BOOK ALPHA」(2005年4月の記事参照)にはない地図の自動更新など、より便利な高機能を付与しているのが特徴。5月以降に販売する新車から提供し、来年をめどに100万台の普及を目指していく。

地図データをネットワークで差分更新

2002年にテレマティクスとして「G-BOOK」が誕生、2005年には「安心と安全」をテーマに、2代目「G-BOOK ALPHA」が登場した。累計で52万台を発売し、そのうち20万台がKDDIと共同開発した通信モジュール「DCM」(Data Communication Module)を搭載。「Drive On Demand」をコンセプトに掲げるmXでは、「マップオンデマンド」「プローブコミュニケーション交通情報」「ミュージックオンデマンド」「WEBオンデマンド」−−4つのオンデマンドサービスを付与したのが特徴だ。

yd_mx03.jpg 地図情報を差分更新
yd_mx04.jpg 新たに4つのオンデマンドサービスを追加

事故時の緊急通報や盗難防止など従来の「安心安全」を重視してきたALPHAのサービスに加え、mXでは世界初の「マップオンデマンド」を搭載。カーナビで利用する全国の高速道路や一般道路の地図データを、随時差分更新する。あらかじめナビに登録してある自宅周辺の80キロメートル四方と、目的地の周辺10キロメートル四方のほか、主要道路が更新の対象。新規開通の有料道路については、開通後約7日で反映する。

これまでナビの地図を新しくするには、ディスクを購入したり、販売店へ更新を依頼したりする必要があった。3年以内に地図を変更するユーザーは、全体で2割ほど(同社調べ)。道路状況が頻繁に変化していくなかで、同サービスの自動更新によって「ナビに新しい道が載っていない」という困った状況から開放されることになりそうだ。

yd_mx09.jpg 新たに開通した有料道路は7日後に更新
yd_mx10.jpg 地図情報の更新により所要時間の短縮も可能

VICSよりも詳細なプローブコミュニケーション交通情報を提供

走行情報により渋滞回避を案内する「プローブコミュニケーション交通情報」サービスも提供。走行距離10メートルごとにデータを蓄積し、その内容を5分ごとにDCMでセンターへ自動送信する。これにより最新の道路状況と過去のデータを組み合わせ、最適なルート案を配信。VICSの情報では補えなかった渋滞も、予測可能になる。

yd_mx06.jpgyd_mx07.jpg DCMの搭載車から走行情報を蓄積。それをもとに最適ルートを案内

事故を未然に防ぐため「一時停止情報提供機能」を、夏以降の新車から搭載する。事故の危険性が高い一時停止交差点が対象となり、その停止線をナビから案内するというもの。また地図情報とバックカメラによって、一時停止付近で減速しなければ注意を促してくる。

yd_mx08.jpg 夏に発売予定の新型車から「一時停止情報提供機能」を予定

BluetoothのAV接続機能を内蔵。Bluetooth対応の携帯電話やポータブルオーディオを社内に持ち込めば、カーオーディオからワイヤレスで音楽再生が可能。楽曲表示や選曲操作もできる。

トヨタが運営するブログ「G-BLOG」の情報を、ナビから呼び出すことが可能。気に入った情報を登録すれば、ナビで目的地に設定することができる。

中国でもサービス展開

トヨタはG-BOOK mXを中国市場へも展開する方針だ。需要があると見込んでおり、豊かな社会にとって同サービスは、不可欠と判断。ただ、米国や欧州など、諸外国への導入は現段階では未定だという。

G-Book ALPHAはレクサスなど高級車を中心に搭載されていたが、mXはより幅広いモデルへ普及を目指す。豊田章男副社長は「これまでハイエンドモデルに搭載されてきたが、今後は一般ドライバー向けにも提供していきたい」と述べ「コンテンツは、ほぼ完成した。ユーザーの利便性向上を図るのが課題」と指摘した。

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