個人投資家の約半数が30万円未満でスタート

» 2007年06月01日 15時40分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 個人投資家の4に1人が「10万円以上30万円未満」の金額で、投資を始めていることが、Webマーケティングガイドの調査で分かった。前回の調査では、利用したことがある金融商品として約8割の人が「株式」を挙げ、投資のきっかけは「インターネットの記事」からが多かった。今回は「どれくらいの金額から投資を始めたか」「どんな情報を参考にするか」などを調査している。

 Webマーケティングガイドでは「個人投資に関する調査(中)」を、エルゴ・ブレインズが運営するターゲットリサーチで調査を実施した。

 調査対象は投資経験がある300人で、20歳〜59歳までの公務員、会社員、自営業など。年齢比は20代、30代、40代、50代それぞれ75人ずつで、調査期間は5月11日から5月16日まで。

低額から投資を始める個人投資家

 「1番最初にどれくらいの金額から投資を始めましたか」という質問には「10万円以上30万円未満」が25%、次いで「10万円未満」が21%だった。個人投資家の半数近くが30万円未満という低額から始めていることが明らかになった。

 その一方で「50万円以上100万円未満」(19%)と「100万円以上300万円未満」(15%)を合わせると、3人に1人は、ある程度まとまった金額で投資を始めていた。

情報収集にはインターネット

 投資に関する情報収集には「インターネット」(73%)が最も多かった。「新聞」(63%)、「雑誌」(38.7%)、「テレビ」(34.7%)などのメディアよりも、より手軽に目的の情報を収集できるインターネットを活用しているようだ。

投資の情報収集に関してはインターネットが最も多く、次いで新聞だった

 同社では「レビュー機能(自由にコメントなどができる)やシミュレーション機能(あらかじめ必要な資金などを試算できる)など、ユーザーをサポートする様々なコンテンツが各サイトによって提供されているため、投資に関する情報を収集するメディアとしては最適なものの1つとして挙げることができる」としている。

ニュースやファイナンスのサイトを参考

 インターネット上で参考にするものとして、「ニュースサイト」(66.7%)、「ファイナンスサイト」(55.7%)、「証券・金融会社のサイト」(55.7%)が、それぞれ半数を超えた。

 このほか「ブログ」や「投資に関するSNS」も参考にしており、同社では「頻繁に更新され、様々な投資経験の声を聞けるブログ・SNS(Social Networking Service)サイトも情報源として活用されている」と分析している。

 単なる情報収集だけでなく、ツールを使ったり他の投資家の声を聞いたり、さまざまな目的にインターネットを活用している様子がうかがえる。ただし注意したいのは、同調査がインターネット調査であり、回答者はかなりPCや携帯のリテラシーが高いと思われることだ。普段からネットに接している人にとっては、個人投資家に必要な情報収集にもネットが一番便利と言えそうだ。

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