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» 2008年07月25日 18時00分 公開

持ち金10億円! ダメ投資家と元デイトレーダーが株に挑戦誠倶楽部II(2/3 ページ)

[分散投資特集取材班,Business Media 誠]

ずば抜けた成績を残したハクション大魔王

日興アセットマネジメントのビル・ワイルダー社長兼CIO

 春の陣の表彰式が行われたのは7月15日、場所は東京ミッドタウン。広い会議室の中央に春の陣の成績優秀者が座り、彼らを取り囲むように関係者や報道陣が詰め掛けていた。

 式の冒頭、日興アセットマネジメントのビル・ワイルダー社長兼CIOは「日本人の平均寿命は長く、退職後の生活費を工面する必要があるため資産運用は重要。明日から医者になることはできないが、運用はいつでも誰でもできる」とあいさつ。

 春の陣に参加したのは1839人、そのうち男性が1607人と9割ほど。年代別で見ると、30代が44.1%で最も多く、次いで20代が33.0%。地域別では関東が45.5%と半数近くを占めた。

 2000人近い参加者の中で1位に輝いたのは、ハンドルネーム「ハクション大魔王」さん。3カ月の運用実績はプラス39.78%(年率プラス159.55%)だった。ちなみに日経平均株価※の上昇率は年平均8%を上回る。市場環境の違いもあるが、日経平均株価の歩みと比較すると、いかにハクション大魔王さんが優れた成績をあげたかが分かるだろう。

※日経平均株価は算出を開始した1950年9月7日(110.82円)から2008年6月末(1万3481.38円)までに、年平均約8.6%上昇している計算になる。

 ずば抜けた運用実績を記録したハクション大魔王さん。かなりの投資歴を持つ達人ではないかと想像したが、アマチュアと聞いて驚いた。20年前に父親が株式投資で失敗し、家が“傾いた”という。このため「実際に株を取引したことはない」のだそうだ。運用方針について尋ねると、「不動産関係の仕事をしているので、知っている銘柄から有望だと思う企業の株を買った」という。

 もちろん、投資歴数十年のベテランも参加している。3位のハンドルネーム「柊つかさ」さんの運用実績はプラス39.78%。今までの投資を「損切りができなくて、何度も(市場からの)“退場”を食らった」(柊つかささん)と振り返る。好成績を収めた理由は「投信王はバーチャルな取引なので、感情に左右されることなく損切りができたため」と分析。製造業の銘柄を中心にPER(株価収益率)※10倍程度、PBR(株価純資産倍率)※1倍以下といった割安の株を探して買っていった。

1位に輝いたハクション大魔王さん(中央)、3位の柊つかささん(右)、4位のT-111さん(左)
※PER(株価収益率)……ある会社が利益に対して、株価がどのぐらいの水準にあるかを示す指標。株価を1株当たりの利益で割ることで求められ、低いほど割安。
※PBR(株価純資産倍率)……ある会社が総資産に対して、株価がどのぐらいの水準にあるかを示す指標。株価を1株当たりの純資産で割ることで求められ、低いほど割安。

参加者の競争相手はファンドマネージャーの椋田浩章氏

日興アセットマネジメントのファンドマネージャー椋田浩章氏

 投信王にはプロのファンドマネージャーも参戦し、参加者たちと競い合う。参加者たちの競争相手は日興アセットマネジメントのファンドマネージャー椋田浩章氏(むくだ・ひろあき)。春の陣の成績はプラス10.21%で182位。TOPIX(東証株価指数)のパフォーマンス(プラス8.83%)を上回った。「4〜5月の上昇相場から一転、6月には下落相場に入ったため、(今回の)春の陣は非常に難しかった。不安定な状況下で好成績を収められた受賞者の方は心からスゴイと思っています」と椋田氏は成績優秀者たちをたたえた。

 しかし、好成績を収められたのはほんの一部。TOPIXを上回れた参加者は、1839人のうちわずか15%に過ぎなかった。春の陣の参加者データをみると、平均パフォーマンスはプラス4.07%とTOPIXを大きく下回っている。実は投信会社に勤めているという参加者も数十人いたが、その平均もプラス4.99%だったのだ。

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