ドアの選び方であなたの賢さが分かる!?――モンティ・ホール問題とは現役東大生・森田徹の今週も“かしこいフリ”(1/3 ページ)

» 2009年06月30日 07時00分 公開
[小泉勇貴,Business Media 誠]

著者プロフィール:小泉勇貴

1989年生まれ、東京大学教養学部文科2類在学中。東京大学株式投資クラブAgents代表。日興アセットマネジメント主催「投信王 夏の陣」学生団体対抗戦優勝、学生対抗戦6位。投資活動のほかにも『東大生が本気で考えた! 勝ち抜くための株の本』(中経出版)の執筆・監修、テレビ番組への出演など対外的な活動にも力を注いでいる。


 サブタイトルを見て、「また、あの自信たっぷりの大学生の長編コラムか……」と思った人は多いでしょう。しかし誠に残念ながら、今週は何やらいろいろと忙しそうな森田徹君に代わって、私、小泉勇貴がコラムを担当させていただきます。

『東大生が本気で考えた! 勝ち抜くための株の本』(中経出版)

 森田君と私はAgentsという株式投資クラブに所属しているのですが、そのメンバーで執筆した『東大生が本気で考えた! 勝ち抜くための株の本』(中経出版)が6月19日に発売されました。この本は、何事も小手先だけのテクニックや表面的な知識に偏ってしまいがちなこのご時世、「本質的に考える」ことに的を絞った株式投資入門書です。株式投資をこれから始めてみたい人や改めて勉強したい人は、書店で手に取っていただけると幸いです。

 そんな宣伝はさておき、今回は私が面白いと思ったゲームを紹介します。「ルールはいたってシンプル、なのに答えを教えてもらっても何となくスッキリしない」、そんな世にも奇妙な世界にご招待しましょう。

 あなたはテレビ番組で商品当てゲームに挑戦しています。あなたの前には3枚のドアがあり、1枚のドアの先にはあなたが欲しい物が置いてあり(アタリ)、残る2枚のドアの先には何も置いてありません(ハズレ)。もちろん、どのドアがアタリなのかはあなたから見えません。

 あなたは、まず3枚のドアからアタリだと思うドアを1枚選びます。すると、アタリのドアを知っている番組司会者が、あなたが選ばなかった2つのドアのうち、ハズレのドアを開けて(2つのドアがどちらもハズレの時はコインを投げて開けるドアを決めます)、そのドアがハズレであることを示します。そして、司会者はあなたに問いかけます。

 「開いていないドアは2枚になりました。あなたには、もう一度ドアを選び直すチャンスをあげましょう。始めに選んだドアのままで良いですか? それとも、もう1枚のドアに変更しますか?」

 こんなルールのゲームに挑戦したとき、あなたならどうしますか? ドアを変更したら当たる確率が上がるのか、それとも下がってしまうのか。それともドアを変更しても変更しなくても当たる確率は同じなのか……。

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