<NYダウ>9802.14△30.23
<NASDAQ>2055.52▼1.80
<為替:NY終値>90.76-90.82
朝方発表されたISM(米サプライマネジメント協会)非製造業景況感指数は予想を下回ったのですが、民間調査の雇用リポートで雇用者数の減少幅が縮小したことが確認されたことから、懸念されていた雇用の回復が期待出来るとして買い先行となりました。原油や金が引き続き堅調となったことで素材株やエネルギー株も買われて一時ダウ平均は大幅高となりました。午後に発表されたFOMC(公開市場委員会)の結果でも現状維持ということで、低金利政策の継続が確認され、出口戦略を懸念していた向きの買戻しなどもあって堅調な地合いが続きました。最後は週末に雇用統計の発表を控えていることなどもあり、手仕舞い売りに押されましたがリスクマネーの回転も効いているようです。
先週末からの金融不安も商品市況の好転などを見ていると払拭されたかのようです。雇用に改善の兆しが見られ、なおかつ低金利継続ということで、投機的な資金の流れも良くなるとの期待もあるものと思います。景気回復は鮮明になっており、株式相場も戻り歩調てあることにはかわりないのでしょうが、出口戦略が取りざたされたり、雇用や個人消費の改善に陰りが見られる場面ではその都度調整が入るということなのでしょう。取りあえずは信用不安が薄れたことを好感する動きとなったものと思います。
個別には商品市況の好転でニューモント・マイニングなどの金鉱株やアルコアなどの素材株、エクソンモービルなどの石油株が高かったのですが、アルコアとエクソンモービルは最後は手仕舞い売りに押されて軟調となるなど上値の重い展開となりました。ダウ採用銘柄はまちまちとなり、シスコシステムズやインテル、IBMなどハイテク銘柄は堅調となったのですが、アメリカン・エキスプレスやバンク・オブ・アメリカ、JPモルガンチェースなど金融株は軟調となりました。
昨日の日本市場は米国市場が底堅いことから底堅さは見られたのですが、相変わらず買戻しを急ぐでもなく、底堅さを確認して積極的に買い直すでもなく、上値も重く、方向感のない展開が続きました。個別の決算動向に反応はしているのですが、目先的な反応に止まって長続きせず、決算動向の変化が株価の変化に直接結びつくような雰囲気でもありません。景気の先行き、企業業績の先行きが見切れないということで、目先的な動きに終始しているような感じです。
米国市場は堅調ですが相変わらず上値が重く、日本市場も底堅さは見られるのでしょうが、最後まで買い切れないような上値の重い展開が続くものと思います。原油価格や金価格が引き続き堅調なことから、非鉄株や石油株は業績好転が期待されて物色されるのでしょう。また、新興国の景気回復の効果が期待されるような自動車株や機械株なども買い戻しも交えて堅調となって来るものと思います。指数を一気に押し上げるだけの買いは続きそうにありませんが、少しでも先が見えて来たような銘柄で出遅れ感が強いものから物色されるのではないかと思います。
為替も円安に振れたことで、輸出株などの見直し買いや買戻しも入るものと思われ、堅調な底堅い展開が期待されますが、一気に日経平均が心理的な節目である10000円や上値の節目と見られる10100円台半ばから200円台半ばまで上昇するというよりは、いったん10000円を意識するようなところで上値を押さえられてしまいそうです。政策の先行きが見えないことから、業績回復をどこまで織り込めばいいのかを模索しているようなところもあり、値がさ銘柄など指数に影響の大きな銘柄がしっかりと業績回復を株価に織り込んでくれば節目を抜けて再び上昇トレンドとなるのではないかと思います。
◇日銀政策委・金融政策決定会合議事要旨(10月13、14日分)
◇欧州中央銀行(ECB)理事会
◇英中銀が金融政策を発表
◇7−9月の米労働生産性(速報値)
◇決算・4−9月期:トヨタ自動車(7203)、ニコン(7731)、フジ・メディア・HD(4676)、パイオニア(6773)、ミクシィ(2121)、エルピーダメモリ(6665)、セコム(9735)、オリエンタルランド(4661)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(4756)、バンダイナムコHD(7832)、アステラス製薬(4503)、三菱マテリアル(5711)
◇決算・7−9月期:ドイツ取引所、ドイツテレコム、仏BNPパリバ、仏ロレアル
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