恋愛マッチングの秘けつは“相性の科学”と“相手への深い理解”郷好文の“うふふ”マーケティング(2/3 ページ)

» 2010年03月25日 08時00分 公開
[郷好文,Business Media 誠]

コツは誠実さと具体性

 「ポジティブかつ具体的に自己プロフィールを書きましょう」と、自己プロフィール作成のアドバイスする広報担当。

 目標は「会うこと」なので、「今の仕事のここがやりがい」「こんな過ごし方が好き」と前向きに書くことが大事。趣味も「映画が好き」ではダメ。例えば、「『ハートロッカー』のジェームス軍曹の冷徹さに震えた」と具体的に書くべし。そうしないと、何十万人の中で埋没してしまう。ちなみに、不適切な言葉や過ぎた個人情報がないかどうか、プロフィール文は運営側がチェックしている(登録時だけでなく更新時も)。

検索結果(プロフつき)

 「この人、と思ったらどんなメールを書けばいいですか?」

 「“結婚しようと思う、まだ会わない人への最初のラブレター”のように書くことですね」と上園さん。重いなあ、その言葉。

 「相手をもっと知りたい。自分をちゃんと知ってほしい」、そんな気持ちを、最初のうちは双方匿名のメールシステムで伝え合う。1年間日々文通を続け、それで初めて会った会員カップルもいる。写真なしで結婚に至る例もある(プロフィール写真の非掲載も可)。昔の人が文通で愛を育んだのと似ているのだ。ネットのおかげで、いつでもどこでも書いたり消したりの恋文作成作業もしやすい。だが――。

 「女性は突っこんだ質問をするのでウソを書くとバレます」。広報担当によると、「AさんへのメールをBさんにコピペするとバレる(笑)」とも。同社Webサイトにある手づくり信州味噌製造業の3代目が塾講師に出会い、文通し、結婚する物語を読んだ。誠実な味噌作りのような話、愛の出汁(だし)がよく出ている。

信州味噌「若宮糀屋」3代目の花岡拡和さん(左)、塾教師の松尾慶子さん(中央)、上園尊仁さん(右)

 サービスの料金は、合コンより安い30日3980円、90日8380円、180日1万4800円。マッチングがなければ180日延長無料で、成婚料などは一切なし。低コストで自分の時間や都合で婚活ができるのがmatch.comである。

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