インタビュー
» 2011年01月06日 12時00分 公開

「タダコピ」創業者の挑戦:目指せ世界一周!「サムライバックパッカープロジェクト」とは? (2/3)

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

30歳までに、世界で戦える人間になるために

 太田さんは、この旅での目的を大きく3つ挙げている。

 1つ目はサムライバックパッカープロジェクトの目的である、「世界で活躍している日本人についての情報を発信すること」。冒頭に筆者が書いた話とも重なるが、太田さん自身もまた、同世代の若者を見ていると、海外離れが進んでいることを感じるという。

 「でも、日本の市場規模は縮小方向へ向かっているし、その一方で周りの国々はどんどんグローバル化している。今後日本は外国と戦わなくてはいけなくなると思うんです。特に、自分たち20代やその下の世代は、好むと好まざるとにかかわらず、巻き込まれることが見えている。多分、ほとんどの人たちは逃げ切れません。それなのに、身の回りを含め同世代の人たちは、海外で働くことや、グローバルな仕事をする、外国人と仕事をする……といったことへの興味や意識が薄れているのをすごく感じます。世界の流れとはむしろ逆行しているように見える」

 ただ、海外で働くことへ興味がわかない若者が増えている理由の1つとして、太田さんが考えるのが「情報不足、ロールモデルの不在」だ。「スポーツの世界では、海外で活躍する日本人選手が増えていますよね。でも、ビジネスの世界で日本人がどのように活躍しているかを知ることはほとんどない。ビジネスの世界で、日本人がどのように海外で活躍しているのかを知る機会が増えれば、選択肢として海外で働いてみようかと考える人も増えてくるんじゃないかと思うんです」

サムライバックパッカープロジェクトのWebサイト

 2つめは「世界を見ながら修行をし、30歳までに世界で戦える人間になること」だ。サムライバックパッカープロジェクトでは、商社など海外に拠点を持つ人々を頼ったり、各国の日本人会に連絡を取るなどしながら、世界各地のさまざまな職業の人々に会うことになる。彼らとの対話で得たもの、また世界各地で見聞きし考えたものを、実行可能なビジネスアイデアとして結実したい、と太田さんは考えている。「旅が終わったとき、自分は何をしたいのか。その後に仕事として、自分が賭けられるビジネスアイデアを考えたいのです。時間はたくさんありますから」

 そして3つめとして「大きな話ですが」と前置きしたあとで「“旅”の文化や意識を変えたいんです」と言う。「『1年間、海外に行く』というと、放浪の旅だとか、キャリアに穴が空くとか、マイナスな取られかたをすることが多いですよね。でも僕は、旅している時間を、キャリアアップに充てられるような旅にできるんじゃないかと思うんです。放浪旅行ではなく、目的意識がある旅。ほかの人からも認めてもらえるような、形のある旅をしたい。そういう旅をした人が、社会から良い評価を受けられるような形にしたいんです。そうすれば『一生に一度は』と思っている世界一周を、もっと多くの人が人生計画に盛り込みやすいんじゃないかなと。まずは僕自身がその1つのケースとなれたらと思っています」

旅のスタートは米国から。シリコンバレー、ロサンゼルス、ニューヨーク、ボストンなどさまざまな都市で多くの人に会った。写真はグランドキャニオンにて

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