買い直されて堅調、ナスダック指数は大幅高清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2011年01月25日 08時49分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<日経平均>10345.11△70.59

<TOPIX>917.18△6.33

<NYダウ>11980.52△108.68

<NASDAQ>2717.55△28.01

<NY為替>82.51▼0.07

好決算を織り込むように買い直されて堅調、ナスダック指数は大幅高

 特に買い急がせるような経済指標の発表などがあったわけでもないのですが、足元の好決算発表を改めて見直す動きやFOMC(公開市場委員会)を控えて買戻しを急ぐ動きなども見られ、買い先行となりました。大統領の一般教書演説も控えていることで、これまでのドル安政策、金融緩和政策が企業業績を回復させたとの見方が強まり、売り難くなっている面もあったものと思います。決算発表も本格化してきましたが、株価のへの反応の鈍さはあるのですが、好調な決算を発表するものが多く、景気回復期待も強まっているものと思います。

 欧州金融不安は一服となったものの、今度は欧州での政治不安なども取り沙汰されていますが、これまでの政府やFRB(連邦準備理事会)の政策がうまく行っており、企業業績にその成果も表れていることから、折に触れて景気回復度合いを見直しながら買い直す動きとなっているのだと思います。過熱感が出るところでは悪材料に敏感に反応して調整となるのでしょうが、景気回復を織り込みながら堅調な地合いが続きそうです。

 個別にはインテルが増配など株主還元策を拡大したことが好感されて買われ、連れてIBMやHP(ヒューレット・パッカード)などハイテク銘柄が軒並み堅調、キャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)なども高くなりました。マクドナルドは予想通りの決算と言うことで失望感から売り先行となったものの利益確定売りが一巡となったところから買い直されて堅調となり、ウォルマートやP&Gなど商品関連銘柄も高くなりました。景気回復期待が強く、商品相場はまちまちとなったのですが、アルコアは大幅高となりました。JPモルガン・チェースなど金融株は上げ一服、利益確定売りに押されるものが多く見られました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は先週末の大幅下落の反動から買い先行となりましたが、物色の広がりも見られず指数は堅調ながらも上値の重い展開となりました。外国人も引き続き売り越しと伝えられたこともあり、また持高調整の売り買いが中心となっており、ハイテク銘柄や自動車株は買い戻しもあって堅調となるものも多かったのですが、上値の重いものが目立ちました。中国関連銘柄の一角は利上げ懸念が根強く軟調となるものも見られました。

 米国市場が堅調となったことや為替も落ち着いていることから買い先行となりそうです。まだ「日本売り」と言う動きが出ると上値も押さえられてしまうのでしょうが、先週末にかけての下落の反動は続くものと思われます。「日本売り」と言うような持高調整の売りが一巡となった感が強まればしっかりと戻ることになるのでしょう。昨日同様に足元の業績回復が期待されるものの持高調整の売りに押されたようなハイテク銘柄などは買われるのだと思います。米国でも新興国に強いような機械株も堅調となっており、中国関連銘柄の反発も期待されます。

 10300円台に戻ったことで安心感は出たのでしょうが上値の重さも確認されました。持高調整の売りが続くようであれば、10500円〜600円水準の節目を目指すというよりは10200円〜300円水準での底値固めというような雰囲気になってしまうのではないかと思います。為替に落ち着きが見られることから、決算の上振れ期待も根強く、底堅さも見られて、10200円〜300円水準を割り込むことはなさそうですが、持高調整の売りが止まらないと10500円〜600円水準を目指す動きとならないものと思います。

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