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» 2011年04月26日 08時00分 公開

“魚くさい”イメージを消した、カップゼリー「今日のくだもの」コンビニ、ヒット商品の理由(2/2 ページ)

[笠井清志,Business Media 誠]
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価格の高さも勝因に

 マルハニチロの今日のくだものは、競合のたらみがゼリー市場を支配する中、それに勝つための戦略を描いて、現在も奮闘している事例である。

 今日のくだもの発売当時、たらみはワンコイン(100円)ゼリーで大きなシェアを持っており、筆者も「チルドケースの棚が空いていたら、とりあえずたらみを展開しておけば売り上げは取れる」という感覚を持っていた。非常に厳しい戦いが予想され、企業イメージとしてもマイナス要素がある中、マルハニチロは今日のくだものの発売に踏み切ったわけだが、開発やマーケティング、営業の方々の苦労は想像に難くない。

 先行企業に勝つためには消費者に明確に分かるような差別化要因を提示する必要があるが、今日のくだものでは「国産」「旬の果物」「鮮度」という品質を訴え、価格も189円ラインと競合よりも高く設定した。

 また、コンビニでの拡販に当たっては、売り手(店舗)の売る意思の強弱も重要である。商品単価がたらみのゼリー商品より高いことで、日販の拡大を狙う売り手が“乗った”ことも勝因の一因となったと言えるだろう。

著者プロフィール:笠井清志

JR東日本リテールネット・コンビニエンス営業部長。ゼネコン、コンビニチェーン本部、コンサルティング会社を経て現職。小売業・サービス業を中心に多店舗展開チェーン(特に駅ナカ・空港等の限定商圏マーケティング)を中心に活動。NEWDAYSが2007年度から3年連続で1店舗平均日商でセブン-イレブンを抜いた実績のサポートを行う。月刊コンビニ(商業界)での執筆、海外メディア「Financial Times」等取材実績多数。著書に『コンビニのしくみ』(同文館出版)や『よくわかるこれからのスーパーバイザー』(どちらも同文館出版)がある。経営相談・講演・執筆等の依頼はこちら(kiyoshi1025@gmail.com)まで。


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