上海最新ラグジュアリーホテル、ザ・ペニンシュラ上海へ(2/3 ページ)

» 2011年06月03日 11時05分 公開
[草野恵子,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

 アールデコスタイルに美しく統一されたホテル内に新鮮な息吹を吹き込んでいるのが、数々の現代アート作品だ。すべてのアート作品をコーディネイトしたのは香港在住の気鋭の女性キュレーター、Sabrina Fung氏。彼女の絶妙なセレクションによって、美しく落ち着いたホテル内にアートのエネルギッシュなパワーがバランス良く満ちている。

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 例えば、コンシェルジュデスクに掲げられているのは、中国でいま最も人気のある、南京出身の写真家、Zhou Jun氏による作品。向こう岸から撮影した外灘地区のモノクロ遠景写真、その一部の建物が共産主義を思い起こさせる鮮明な赤色に塗られている、非常に印象的な作品だ。赤い部分はペニンシュラも含む建設中の新しい建物。移りゆく外灘の過去と現在を1枚の平面で明快にあらわしている。

 Zhou Jun氏は2008年に行われた北京オリンピックのメインスタジアム、通称「Bird's Nest(鳥の巣)」を中心に、変わりゆく北京の建築ラッシュの模様を同様の手法で克明に撮影した「Bird's Nest Project」シリーズでもよくしられている。

 今回宿泊した部屋はグランドデラックスリバースイート(1万6500人民元〜/1泊1室)。眼下に、黄浦江の流れと川沿いを行き交う人々が見渡せる絶好のロケーションだ。窓辺には望遠鏡が備え付けられているので(スイートのみ)、ゆっくりと景色を眺める時間をもちたいところだが、実はビジネスマンにうってつけの仕事環境も部屋には完備されている。

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 資料を広げられる大きなデスク。ファクスの送受信、プリントアウト、さらにスキャンも可能なプリンター。操作が簡単なエスプレッソマシン。国際電話、市内/市外通話がなんと無料のIP電話。さらにホテル独自のWi-Fi環境が整備されているため、基本的にホテル内のどこからでもネット利用は無料。充電しながら音楽を聴くこともできるiPod用ドッキングステーション。うっかり仕事を持ち込みたくなるくらい、素晴らしい環境だ。

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 快適さは細部にまで行き渡っている。室内の温度を調節できるのは当然だが、湿度も自在に数値でコントロールできるのはありがたい。大理石のバスルームでは、テレビもラジオも視聴することができる。シモンズの特製ベッドは、硬すぎずやわらかすぎず絶妙な寝心地を約束してくれる。

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