先週末の下落の反動や欧州金融不安の一段落期待から先物主導で堅調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年02月13日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8999.18円 △52.01円
売買高 20億5015万株
売買代金 1兆0378億5000万円
値上がり銘柄 916銘柄
値下がり銘柄 592銘柄
騰落レシオ 124.18% △7.14%

日経平均

先週末の下落の反動や欧州金融不安の一段落期待から先物主導で堅調

 先週末の米国市場は軟調となりましたが、日本市場は若干ですが買い先行となりました。先週末に米国市場に先んじて手仕舞い売りに押されていたことの反動やギリシャ問題も一段落となりそうだとの見方もあり、また、朝方発表されたGDP(国内総生産)が予想を下回ったことで円が売られる場面もあり、買戻しを交えながら堅調となりました。それでも、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が株数は売り越し、金額は買い越しと伝えられたように総じて大きく売り買いを偏らせるような材料に乏しく、物色対象も絞り切れず指数は小動きとなりました。

 昼の時間帯に先物にまとまった買いがみられ、指数を大きく押し上げる展開となり、後場は上げ幅を拡大して始まり、堅調な地合いとなりました。ただ、日経平均が9000円を超えると安心したかのように買いも止まり、9000円を割り込むと買いが入るというような展開で指数に方向感はなく小動きとなりました。先物主導で堅調となったものの、先物の買いが続かず、個々の銘柄は利益確定売りに押されるものも多く、指数の上値を押さえる展開となりました。結局、最後まで売り急ぐこともなく、かといって買い急ぐこともなく、9000円水準を意識した引けとなりました。

 小型銘柄も手仕舞い売りに押されるものが目立ちました。主力銘柄は先物主導で指数を押し上げましたが、小型銘柄は指数も冴えないものが多くなりました。日経ジャスダック平均は堅調、二部株指数は小幅高となり、東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は軟調となりました。先物は午前中はまとまった売り買いも寄り付きを過ぎてからはほとんどみられませんでしたが、昼の時間帯からまとまった買いが入り、指数を押し上げました。その後も上値を買い上がるということはなかったのですが、9000円を割り込むところではすかさず買いが入るという状況で、指数を押し上げ、下支える要因となりました。

 前場のような方向感のない展開となると思っていたのですが、予想外に堅調な展開となりました。先物主導で指数の値段が欲しかったという感じで、明日につながるような展開ではないと思います。先週後半から9000円を超えたところでは目先的な過熱感もあり、上値が重くなっており、ここからはいったん下値を試す動きとなると思います。上昇トレンドの押し目なのか、それとも下落の始まりなのかというところなのでしょうが、8800円〜900円水準の節目での底堅さを確認してからしっかりと9000円を超えるということではないかと思います。8800円〜900円水準を割り込んだら、この調整が下落の始まりであり、底堅さを確認してから9000円を超えれば、押し目だったと解釈されると思います。

テクニカル分析

日経平均

 先週末と同じような範囲での動き、高値圏でのもみ合いとなっています。RSIもストキャスティックスも高値圏からの下落となっており、いったん押し目を確かめる動きとなりそうです。少なくとも転換線までの調整はあると思います。

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